それで翌日受け取りに行くと、ルイジ ボレッリのタグがついた反対側に、しっかりとEral 55のタグが縫い付けられていました(笑)。勝手なダブルネームです。
染めてるので若干縮んで、シワっぽくなっていて、裏地も飛び出してしまっているんですが、エルマンノ氏は「それがイイんだよ」って。コム・デ・ギャルソンの縮絨みたいな感じでしょうか…。
でも、カジュアルに着るには丁度良く、カッコ良く仕上げてくれているので、さすがエルマンノ氏です。
Eral 55はカシミアでも惜しげもなく染めてしまうのが得意技。
嘘か誠か分かりませんが…、ボリオリのKジャケットがデビューしたとき、カシミアをEral 55が染めてリリースしたのがカッコ良くて、ボリオリも同様に染めてリリースしたらヒットしたなんて逸話があるほどです。
このコートに関してもカッコ良く変身しましたし、Eral 55のエルマンノ氏が染めてくれたなんていう思い出のエピソードも加わっていますので、手放すことはないと思います」。
諸澤 泉
ファッションディレクター
某DCブランドのアルバイト販売員としてファッション業界でのキャリアをスタート。一時期は地元栃木へ戻って資材商社で働いたものの、再度業界に戻り、栃木縫製で営業職に。その後、独立した上司についていく形で、海外生産の開拓に従事。頻繁に中国やイタリアを訪れた経験を活かして、独立後は商社やストラスブルゴと契約し、ファッションディレクターとして活躍する。1967年生まれ。
Photo:Shimpei Suzuki
Edit:Ryutaro Yanaka
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