今日のファッション・ジーンズは、ここから始まった!
第315回目は、ラングラーのデニムパンツです。
ワーカーの制服だったジーンズは、1930年代に西部劇の映画がヒットしたことでファッションアイテムの一つに。その当時のハリウッド西部劇の衣装デザイナーだったのがロデオ・ベン氏。作業着でしかなかったジーンズにテーラード・カッティングとファッション性をもたらした人物ですが、何を隠そう氏こそがデニム三大ブランドの一角「ラングラー」創設期のデザイナーであります。そんな同ブランドが47年にリリースした「11MW」は、どこよりも早くジーンズにファッションの概念を取り入れたことで話題となり、“ジーンズ”という呼称を初めて使ったモデルとしても有名に。昨今におけるファッション・ジーンズは、ラングラーから始まったと言っても過言ではないかと。
写真の「11MWZ」は、ラングラーの代名詞とも言えるジッパーフライに仕立て1950年代中頃に登場した1本。股上の深い程よくゆとりのあるシルエットですが、ルーズになりすぎない絶妙なバランスが最大の魅力。合わせるトップスを選ばない汎用性の高さでも注目を集め、誕生から70年を超える今もなお、男のカジュアルスタイルの定番であり続けているのです。
世代やトレンドを超越し、誰もが持っているジーンズ。それだけに、ファッションジーンズの原点とも言える11MWZは、ファッショニスタ必携の1本。永久不変のデザインですから、頼れる相棒として長く付き合えるはず。
より武骨なスタイルがお好みなら、同モデルのライトブルーがイチ押し。バックポケットに配されたステッチやレザーのロゴパッチが、コーディネートのさり気ないアクセントに。アタリやヒゲといったエイジングもあしらわれているので、穿いた瞬間から肌に馴染んでくれます。
裾にかけてフレアシルエットを構築するベルボトム「サンダルカット」。その名の通りサンダルに合わせるようにデザインされており、アンクルカット仕様のすっきりとしたルックスが好印象。深いインディゴボディにあしらわれたセンタークリースが、シックな雰囲気を演出します。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Hayato Hosoya
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