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CAR Dr.ノリシゲの妄想ドライブ

【正月ボケに喝!】クルマと政治のちょっと真面目なお話を!

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説明しよう! 妄想ドライブとはヴェテラン モータージャーナリスト・ノリシゲセイイチが「このクルマにのったら、こんなことをしたい。こんなところに行きたい。この街道でぶっ飛ばしてチャンネーとこんなことがしたい!」と妄想の世界に遊ぶ気絶コラムである!

激動の予感走る2019年の自動車業界を占う

新年明けましておめでとうございます。クリスマスにお正月なんて休日が続くと、業界的にニュースは一段落。間もなく新年恒例のデトロイトモーターショーが始まるこのタイミングで、2019年を占ってみましょう。今年一番懸念されるのは、自動運転技術やEV、PM規制や新燃費基準のハナシではなく、世界を揺るがす政治問題です。

アメリカオートショー

2018年10月4日。米シンクタンクの「ハドソン研究所」で行われたスピーチで、ペンス副大統領は冒頭「米国国民が知っておくべきことがあり、それを伝えるためにやってきた」と語り始めます。そして続く内容は、「これまで米国は中国に対し友好的に接してきたが、ハイテク技術のハッキングを含むスパイ行為、著作権の侵害、メディアや地域コミュニティを通じたプロパガンダ、宗教弾圧など人権侵害、尖閣を含む安全保障への関与など、もう我慢ならんぞ!」というもの。

ペンス副大統領

歴史上、米国を始め強者は似たような行為を世界中でやってきたじゃないか! と思う半面、少なくともいまの日本じゃ言論の自由はありますし政権批判も可能です。個人の移動の自由もありますのでヤバイ履歴がなければ海外渡航もOK。

まあこの辺が中国との違いでしょうし、企業であれば現地法人のように政権関係者を置く必要もありません。広大な中国も気を抜けば分裂してしまう統治上の理由もあるでしょうが、一度、習近平国家主席には個人の歴史感を知りたいものですね。

2018年12月21日。菅義偉官房長官は閣議後の記者会見で、米司法省の発表と呼応するかのように、中国政府が関わるとするハッカー集団の攻撃を日本でも確認していると発言。G20での合意に基づくサイバー空間のルールを無視する行為だと抗議し、同様に被害を受ける米英との連携を示唆しています。

以上のような経緯から察するに、コレはもう米中の貿易問題だけではないというのがワタシの結論。業界に目を移せば、FCAは米国をクライスラー傘下のブランドに絞り、中国からは撤退するという報道もあるほど。

日本は消費税額の改正だけでも危ういのに、世界経済の混迷を予感させる現在、専門家でも予期できぬ展開となりそうな2019年です。中国に前のめりな日本の自動車メーカーの将来も気になりますし、中国の世界戦略をネガディブに捉えれば、その戦略を助長する対中投資は不買運動に繋がりかねない危惧さえ感じるのです。

とはいえ、こんな時こそブツヨク成就。ポックリ逝ったら人生それまで。趣味車探しに余念はありません!

最後に前出のペンス副大統領のスピーチをリンクします。翻訳版ですので字幕内容は自己責任で解釈してください。7つの旅券をもつファーウェイ副会長の逮捕劇はほんのジャブに過ぎません。ちなみに金髪のジャイアンを失脚させても任期中はこの方が繰り上がり大統領となります。波乱を予感させる2019年の始まりです。

Text:Seiichi Norishige

■【日本語字幕】ペンス米副大統領 対中方針演説 (2018)【ノーカット】

 


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