第66回 郷愁の街角で女将さんのやさしさに包まれたなら
何かを見失いそうで、自分を取り戻したい時に訪れる浅草。この街のグルーブは大切なものをいつも気づかせてくれる。BS-TBSの「郷愁の街角ラーメン」というテレビ番組に出演させていただいた際に知った浅草の「来集軒」との出会いは衝撃的だった。ちなみに2019年1月に4Kで再放送予定なので、ぜひ油断せず今すぐ録画予約をシクヨロお願いします。
その名店は浅草の路地裏にひっそりと佇んでいる。
クラシックでノスタルジックな東京ラーメンには王道のステンカラーコートがしっくりくる。バーバリーのビンテージで袖が1枚仕様のネイビーだ。コットン100%が人気だがあえてポリ混のサラッとした風合いも悪くない。
女将の落合智子さんがいつもやさしく迎えてくれる。これも浅草スタイルの醍醐味だ。
俺のお気に入りはこのテーブル席。ここからの眺めが妙に落ち着くからだ。
昭和25年創業で浅草という事もあり、壁一面には浅草レジェンドのサインがぎっしりと貼られている。
「シューマイとラーメンにルービーください!」いつもこの2品で気絶してしまうので、いつかチャーハンにたどり着きたいものだ。
名物でもある女将さん手作りのシューマイにルービー。もうバヤいオーラがパネえ。
ソースがけがアニスタイル。常連に教えていただいたこの食べ方がこいつには合うのだ。
豚肉と玉ねぎの甘みがたまらない。柔らかすぎて口の中でとけちまうHOTなやつ。アツアツジューシーでシューマイ気絶・・・・ルービーぷはっ!
亡くなった先代から引き継がれたラーメンカスタムの札に昭和がしみ込んでいる。興奮をおさえながら焦らず麺かたを待つ。
このテーブル席でラーメンを作る女将さんの横顔をみつめつづける。早く食べたいが、ずっとみつめていたい。
美しすぎる。これぞ東京ラーメンの正しい姿だ。たまらない。なんてクラシックなんだ。
上から見つめてみる。湯気と香りが俺を誘惑する。
女将さん手作りのメンマ。
女将さん手作りのチャーシュー。
女将さん、女将さん。ずっと会いたかった。麺を持ち上げる箸が興奮で震えている。
強烈にウマすぎる!中太のちぢれ麺に豚骨鶏ガラ野菜スープがからまり完全に魂を包み込まれた。郷愁街角気絶・・・・女将さん降臨!余計なものは何もいらない。洋服同様にシンプルなものが一番難しいのだ。
気絶の向こう側から戻ってくると完全完食していた。女将さん、ごちそうさまでした。
明治43年に製麺所から始まった「来集軒」は、2代目の息子さんと女将さんが引き継ぎ今も多くの常連に愛されている。インスタ映えやトレンドを追ったラーメン屋もいいが、普通の事を普通にしっかり手を抜かず何十年も毎日こなす素晴らしさがここにある。女将さん、また会いにくるのでいつまでも元気でいてくれ。最後に「来集軒」を知るきっかけとなったBS-TBSの「郷愁の街角ラーメン」に感謝。Yさん、Oさんアニがとうございました。皆様ぜひ、2019年1月の再放送もご覧くださいませ。
バーバリーのビンテージステンカラーコート。袖は一枚仕様なので肩のラインが秀逸だ。ポリ混の生地はダメージに強く状態の良いミントコンディションが見つかりやすい。コットン100%にはないサラッとした生地感となめらかなドレープが気に入っている。王道のベージュではなくネイビーも永遠のスダンダードだ。
Text : Eiji Katano
Photo : Eiji Katano & Shirai Takuya(moskey)
今回のアニキおすすめの店
「来集軒」
東京都台東区西浅草2-26-3
Tel. 03-3844-7409
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13010513/
営業時間 12:00~19:00
定休日 火曜
BS-TBS「郷愁の街角ラーメン」
https://www.bs-tbs.co.jp/vitaltv/detail_machikadoramen.html
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