男のロマンが詰まった時計です
第98回目は、ブライトリングのクロノマットです。
突然ですが、腕時計に何を求めますか? 精度、堅牢性、それとも見た目の威厳? ブライトリングはそのすべてを備えた優秀な時計ですが、ファンがどこに一番惹かれているかといえば、「男のロマン」でしょう。
1884年にレオン・ブライトリングによって創業し、大空への憧れから、親子3代に渡ってパイロット用クロノグラフの開発に情熱を注いできたブライトリング。その歴史は「クロノグラフの発展の足跡」でもあります。なかでも1942年に発表された、速度計算などができる回転計算尺を装備した初代「クロノマット」は画期的でした。
当時は小型の電卓などもない時代。文字盤上で数種類の計算が行えるこの機能は、世界中のパイロットから絶大な支持を受け、後に時計でありながら“フライトコンピュータ”と呼ばれるように。1952年に発表された傑作「ナビタイマー」の代名詞でもありますが、実はその源流には初代「クロノマット」があるのです。
それだけに「クロノマット」の冠は特別なもの。その存在なくして、ブライトリングが“プロフェッショナルのための計器”を自負することはなかったでしょう。その裏には、大空への憧れと情熱という名の男のロマンが満ち溢れているのです。
この「クロノマットJSP」は、1984年にイタリア空軍との共同開発で誕生した“現代の「クロノマット」”を象徴する、ライダータブ(ベゼルの4箇所に取り付けられた突起状のアワーマーカー。グローブ着用時の操作性を向上させる、プロのための仕様)を復活させた日本限定モデル。もちろんムーブメントは自社開発・製造の高精度な「キャリバー01」。昨年登場した新しいモデルながら、ブライトリングの長い歴史をまっすぐに受け止めた、ファン待望の1本です。
堅牢で存在感のある「クロノマット」からヴィンテージ感のある今どき気分な「プレミエ」まで、懐の深いラインナップで物欲を刺激してくるブライトリング。必ずお眼鏡にかなう一本が見つかるはずですよ。
Text:Ryo Ishii
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ブライトリング ジャパン
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