日本の伝統って、こんなにもカッコいいんです
第36回目は、リヴィール プロジェクトの京手描友禅ボンバージャケットです
日本のモノ作り力や伝統を見つめ直す動きが活発な昨今。注目すべきプロジェクトが今年の2月に発足しました。ラグジュアリーダウンでおなじみのタトラスでクリエイティブ・ディレクターを務める坂尾正中氏が、日本の伝統・文化の継承をコンセプトに立ち上げたプロジェクトブランド「リヴィール プロジェクト」です。その第1弾となるのが、今回ご紹介する京手描友禅を用いたボンバージャケット。
鮮やかで繊細かつ迫力ある絵柄が特徴の京手描友禅。その伝統技術を受け継ぐ昭和21年創業の木村染匠とコラボレーションする形で実現した同アイテムは、今回7つの絵柄が用意されています。伊藤若冲の軍鶏や河鍋暁斎(かわなべきょうさい)の髑髏と蜥蜴など、柄はどれもモダナイズなどせず、伝統に沿ったものばかり。それも、シルク100%の生地にすべて手描きの書き下ろしと聞けば、この値段はむしろお手頃と感じる人も多いでしょう。
今回ご紹介するのは熨斗(のし)をテーマにした絵柄。緻密に書き込まれたその絵柄は、まさしく繊細にして大胆。おまけに染めだけではなく、刺繍も施されています。飾っておくだけでも絵になる、もはやアートなジャケットです。
名ばかり和テイストなアイテムとは一線を画す、本気度の高い今回のプロジェクト。第1弾でこのクオリティですから、続くコレクションも気になりますよね。第1弾は浮世絵に馴染みのあるフランス・パリのファッションウィークでも発表されており、世界的にも注目を集めています。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Masafumi Yasuoka
【問い合わせ】
タトラス ジャパン
03-5708-5188
http://revealproject.jp