LESSON259 ライトカラーのダブルジャケットを着こなすテクニック
胸元を立体的に浮かび上がらせ、ウエストは絞り込んで見せる。そんな貫禄とヘルシーさを同時に感じさせる唯一無二のアイテムとして、40男のワードローブに欠かせないダブルジャケット。タイドアップはもちろん、夏場はTシャツ一枚でOKという着こなしの幅広さも人気の秘訣です。今回は、ダブルジャケットの中でも難しいライトカラーの着こなしについて学びたいと思います。
今回の講師はジャケットテクの名手、ヨハネス・ヒューブル氏。カジュアル感の強いベージュかかったライトグレーのダブルジャケットは、むしろタイドアップが向いています。サックスブルーのシャツに茶のソリッドタイ。それからネイビーのパンツに茶のドレスシューズと、コーディネートに上手くアズーロ・エ・マローネ(青と茶)をちりばめているのがポイント。
このイタリアらしい色使いがライトカラーのダブルジャケットを上品かつセクシーに纏めてくれるのです。それから、ヨハネス・ヒューブルが心掛けているのは、モダンとクラシックのバランスです。例えば、ジャケットは着丈が短く細身のデザインをチョイスしていますが、ネクタイは大剣が9㎝ほどの太めを締めています。
色合いだけでなく、個々のサイズバランスを見極めることで、クラシックにもモードにも偏りすぎない、絶妙なバランスのジャケットコーデを実践しているのです。ヨハネス・ヒューブルの着こなしが、どの時代を切り取っても新鮮に見えるのはその計算のもと。独自のスタイルを崩さずに、細かなアップデートをし続ける姿勢は、干場編集長のファッション哲学に通ずるものがあります。ダブルジャケットをカッコ良く着こなして、エスコート上手なエレガントな大人になりたいですね。
Text:Satoshi Nakamoto
ヨハネス・ヒューブルのように装うならこんなアイテムがオススメ
生地には、季節を感じさせるベージュカラーをベースにピッチの細いヘリンボーンの織り柄を施したクラシカルな雰囲気漂うファブリックをセレクト。ストレッチ素材をブレンドした伸縮性の高い生地感なので、ジャケットとは思えない程のコンフォートな着心地で同ブランドらしい仕上がりとなっています。
共生地で組下パンツもあるので、ジャケットの単品使いの他に洒脱なセットアップスタイルを楽しめるのもうれしいポイント。
シーンを選ばず着用できる“大人”なジャケットとしてワードローブに欠かせない一着となること間違いなしです。
ウォッシュドコットンピンヘッドワイドカラーシャツ
2万5920円(税込)/Maria Santangelo(マリア サンタンジェロ)
スマートなシルエットが着用者の風格を何段階の上げてくれるような雰囲気が漂うウォッシュドコットンピンヘッドワイドカラーシャツが登場しました。クリーンさと知的さを兼ね備えた万能シャツで、使用するタイミングは数知れず。スタイリングを組み立てる際の基点になるであろうことは間違いありません。
THE DRAPER GENTLEMAN FIT ウールソリッド2Pテーパードパンツ
4万3200円(税込)/PT01(ピーティーゼロウーノ)
深めのプリーツや腰回りのウォッチポケットなど腰回りにディティールが集中してはいますが、程良い股上の深さとテーパード具合によって変なダボつきはなし。適度な抜け感があるのにスッキリとしたイメージに仕上がっているという、見事なバランスで成り立っている逸品です。
シンプルな定番デザインに勝るものはない・・・わけではないですが、やっぱりラインナップに欠かせないのがシルクツイルソリッドタイ。ということで、柄出しやパターンメイクに定評のあるFRANCO BASSI(フランコ バッシ)からの一本です。実は今までバイカラーではあったのですが、純粋なソリッドタイプというのは初の試み。他のブランドが軒並みプライスアップしている中でこの価格を維持しているのは相当な企業努力ではないでしょうか。
土踏まずを支えられているかのような抜群の履き心地。アッパーとインソールを袋縫いにすることにより、足を優しく包み込み軽さと屈曲性に富んでいます。とにかく色気のある一足。スーツスタイルでもジャケパンスタイルでもデニムに合わせたカジュアルスタイルでも、足元からコーディネート全体を引き締めてくれるので、色気漂う一足として是非ご体感ください。