夏場は身体に一体化したのか?ってくらい かぶってます
さて、105回目は「ボルサリーノ(Borsalino)」のストローハットです。以前、パナマハットを紹介したときにも書きましたが、パナマとかストローハットって絶対に消耗品。夏の強い陽射しの下で かぶっていれば灼けますし、気を遣っても触る場所は痛んでくる。また、日本は湿度が高く汗をかく時期にかぶるわけですから、どうしたって匂いが気になる。だから、どうしたって消耗品になってしまうんです。
機械では編めないため、湿度の高くなる夜に一本一本の細い繊維の表面を出しながら、約3ケ月かけて熟練職人の手によって丹念に編まれ、まるで一枚の布のように滑らかな仕上がりのモンテクリスティ産の上級パナマを使用した、軽く10万円オーバーのハットもあるんですが、それこそラグジュアリー。夏の暑い日でも あちらこちらへと出向き、汗をダラダラ垂らしながら働く自分には まだまだ遠く無縁…。いくら こじらせていると言っても、そこまでチャレンジはできません。
話はクルリンパと戻って、今回のは「Mister Borsalino」と銘打たれたカジュアルなシリーズ。ストロー(藁)100%で、リボンはやや明るめのブラウン。そして、特徴としてはブリムのエッジにリボンと同色のトリミングがされてます。
6.5cm幅のミドルブリムは、前後ともに上に巻き上げる「オールアップ」、前は下げて後ろは巻き上げる「スナップブリム」、前後ともに下げる「オールダウン」、すべてで雰囲気良くかぶれるので、迷わず清水ダイブしました!
ホント夏場は ほぼ毎日のように かぶっており、頭には馴染んできたんですが、だいぶやれてきて、手入れをしてもちょっと匂いも気になる感じに…。
正直、丁寧にかぶっても自分の使い方だと2〜3年が限界。減価償却を考えると、コスパが悪いのは重々承知の助なんですが…。ジェントルマンを目指すならハットは欠かせませんし、やっぱりハットをかぶるなら「ボルサリーノ」なんですよね。
ただ、これには気をつけないといけないし、とにかく洒落たかぶられ方をなさってますが、彼のように周囲から誤解されてしまうようなイメージがつかないようにはしとかなきゃ。ただでさえ、アウトレイジ顔ですからね。
Photo:Naoto Otsubo
Text:Ryutaro Yanaka