『FORZA STYLE』では、シンプル&ベーシックな装い方をしているセレブをピックアップし、その着こなしやアイテムをご紹介。今回は、華やかな場面でパートナーをエスコートする際に選ぶべきスーツと着こなし方について学びたいと思います。
LESSON209 ネイビーのダブルスーツをセクシーに着こなすコーディネート方法
40代となるとパーティやレセプションなど華やかな場所に招待されることが増えてきますよね。20〜30代とは違った40代の貫禄と色気を醸し出すためのスーツ選びと着こなし方について、ヨハネス・ヒューブルから学びたいと思います。
まず注目していただきたいのは、パートナーのオリヴィア・パレルモ。ブルーのレオパード柄のロングジャケットにピタっとしたレザーパンツを合わせた、かなりハード&セクシーなコーデを披露。華やかなパーティに向かうところなんだろうなと、想像できますよね。そんな彼女を引き立てるように、ヨハネス・ヒューブルは慎重に自身のコーデを決めています。
メインに選んだのは、コンサバアイテムでもあるネイビーのダブルスーツ。華やかな場面に合わせて、ビジネスで使用する生地よりも艶のある素材を選んでいるのがポイントです。夜に着用すると陰影が綺麗に出るため、モードな雰囲気もセクシーさも加わります。このダブルスーツは、フロントボタンの合わせが狭く、まるでシングルジャケットのようなシャープなシルエットがキモ。若々しい印象を与えながら、太いラペルによって貫禄もキープしています。
肝心なコーデは、白シャツをノータイで着こなし、装飾はネイビー×白のドットチーフのみという極めてシンプルなもの。少々物足りなく感じるダンナもいるかもしれませんが、スーツのシルエットの良さや艶っぽさを引き立たせるなら、これくらいの方が良いんです。
干場編集長も常々、女性のエスコートは6:4の法則がベストだと言っています。これは、映画『プリティ ウーマン』に出演するリチャード・ギアが常にシックなスーツを着用し、パートナーであるジュリア・ロバーツを引き立てるというもの。男性がすごくオシャレな格好をしているとアンバランスに見えるので、女性に対して一歩引く。それがグローバル・スタンダードだといいます。まさにこの二人を見ていると、その感じが伝わってきますよね。
独りよがりにならないように、パートナーとのバランスを考えることがまず大切ってことですね。そのためにもアイテムを盛るよりも、スーツの素材やシルエット、そして体型を含め中身で勝負できる貫禄を身に付けたいですね。
【ヨハネス・ヒューブルのように装うならこんなアイテムがオススメ】
男性の色気は胸板と背中に宿るという説もあるほど重要なパーツに特徴を持たせたダブルスーツ。着るだけで背筋が伸びるだけでなく、懐の深さが生み出す大人の余裕をナチュラルに感じさせます。楽ジャケやトラベラースーツ等ストレッチを効かせた素材が全盛の今だからこそ、クラシック且つストイックなスーツをバチッと着こなすことがエレガントではないでしょうか。
ENZOはフロントボタンの間隔に工夫が施されたモデルで、第2ボタンまで開けても肌が見え過ぎずスマートな胸元が演出されるのが特徴です。襟型は程よい大きさと開き具合であるBRENAを採用。ワイドカラーのスタンダードと言えるバランスの良さが◎。また、ボタンを開けてもネクタイを締めてもキマるようにソフトな芯地を使用しています。ボディはスリムですが、腕が動かしやすいなど着易さにも工夫を凝らした“SUPER SLIM”フィット。カフスはフィット感ある先細り型を付けるなど細部にも抜かりはありません。
これからの季節に重宝するお洒落で軽快なコインローファー。チェルベロの特徴的なデザイン、ロングノーズ気味でシャープな見た目は足も綺麗に見せてくれます。レースアップシューズと違い、履き口も細長くシャープなデザインと、甲の高さをしっかり確保しつつトゥにかけてタイトなシルエットは、エレガント且つダンディーさを表現してくれるデザインに仕上がりました。
丁寧に巻かれた縁のハンドロール仕上げ、しなやかなシルク、鮮やかに美しくプリントされた柄など、確かなクオリティーを感じさせます。シンプルな柄は胸元のちょっとしたポイントにピッタリ。クラシカルなムード、ブリティッシュテイストが注目のいま、シルクプリントのチーフはマストハブです。
Photo:Gettyimages
Text:Satoshi Nakamoto