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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine

友人のアントニオ・リヴェラーノとのスナップです。

ふきのはなさく       欵冬華 初候(1月20日~24日ごろ)
さわみずこおりつめる    水沢腹堅 次候(1月25日~29日ごろ)
にわとりはじめてとやにつく 鶏始乳 末候(1月30日~2月3日ごろ)

現代の忙しい女性たちに「二十日正月」を贈りたい

正月の祝い納めとして昔は「二十日正月」のならわしがあり、新年の家事などで働き通しだった女性が身体を休めに里帰りする慣習があったそうです。現代日本で元旦や2日から働いている人たちは「二十日正月」をゆっくりとってほしいものです。しかし、昔にも“働き方改革”があったのは驚きです。

この頃の季節は、なんといっても節分が頭に浮かびます。室町時代から続く魔除けの行事で、歳の数だけ豆を食べますが、子どものころは部屋中にまいた豆を後で掃除するのがひと苦労でした。食べる豆も今の私の歳の数はとても食べられません。

ちょうどこの頃、東京は大雪で、角地にあった我が家は雪かき担当の私が向かいのどぶ川に何度も何度も雪を捨てたのも遠い昔の話です。

さて、ピッティ・ウオモから帰ってきました!

上写真・左は、友人のアントニオ・リヴェラーノとのスナップです。彼が自社工場で作った新プレタポルテ(既製品)ラインのローンチを見てきました。ダブルブレストのスーツやコートを中心に、60%ほどがハンドメイド・プレタで、見ごたえがありました。日本に上陸するときはまたご案内します。

上写真・右の彼は弁護士です。なかなかの着こなし上手なので一緒に撮ってきました。ピッティというと、我先に写真に収まろうとするファッションスナップ目当ての“ピーコック”が年々増えてきて、まさに「コスプレ的ピッティ」は派手になっていくばかり。ジェントルマンがビシッとスーツで集ってほしい僕的には面白くない。それでも、日本人は総じてちゃんとしているので安心しました。

GRENFELL(グレンフェル)」2018-19年秋冬コレクションより


今回で93回目を迎えたピッティですが、正直な感想を言うと、「全体的に緩みすぎ」。時代の流れといえばそれまでですが、カジュアルな流れが強すぎて、“カポスパッラ(イタリア語でテーラードジャケットのこと)”をメインとするテーラードブランドの出展数自体も減っていました。

ジャケットも“軽く、柔らかく、機能的”なものが全盛で、テクニック素材を使ったり、スニーカーを合わせるスタイルばかりで寂しかった。15~20年前のクラシコイタリア華やかなりし頃に威厳を放って、柱になっていたブランドが影をひそめて印象が薄かったのも残念でした。

ピッティで見て気に入ったブランドのカタログ

事前に予測していた「1930年代」を表現しているブランド

そういう中でも頑張っていたのが、南イタリアのコート・アウター専業ブランドの「hevo(イーヴォ)」や、英国の「GRENFELL(グレンフェル)」、「Johnstons(ジョンストンズ)」、そして「Drake’s (ドレイクス)」などです。

グレンフェルは期待通りの格好良いコレクションで、“秋冬のトレンドのへそ”になる膝下丈コートにスモールガンクラブチェック(上写真・右)を使っていたり、ファー付きマントやレインコート、さらに秋冬のキーカラーになるボルドーのブルゾンなども的を得ていました。

クロージング(ドレス)での収穫はそれほどでもありませんでしたが、フィレンツェの人気店「ソスタンツァ」で食した炭焼きステーキは抜群でした!

「Drake’s (ドレイクス)」2018-19年秋冬コレクションより

明治維新150年の2018年は、厳しい時代になる

今年は明治維新からちょうど150年にあたります。私が感じるのは、「幕末のぎりぎりが今で、まさに変革のとき」だということ。そういう視点で見ると、着ること、住むこと、食べることも変わりつつあります。

昨年は、メンズファッションではオーダーメイド(スミズーラ)がポピュラーになりました。私が主宰する『AKAMINE Royal Line』でも、「オーダーで服を作りたい」という方がとても増えています。

オーダーメイドを求めるということは、言い換えれば「自分のフィッティングを知る」「程良さ加減を知る」ということ。たとえば食事についても、「自分の胃袋サイズに合わせて美味しいものを食べたい」ということで、食べることにもコーディネートを求めます。衣食住にわたって、2018年はより“フィッティング”をどう考えるかが注目されるはずです。

また、今年から、生活を編集(エディット)していく重要性がさまざまな分野で語られ始めるはずで、こういう時代は燃えちゃうのが私。2018年は昨年以上に精力的に暴れ回りたいと思っています。

たとえば、20代~30代の若いクリエーターたちが、「赤峰と話をしたい」と私のアトリエを訪れますが、そういう若人と話していると、これから未来の「亀山社中」を作ろうと思います。※亀山社中=坂本龍馬が長崎で立ち上げた我が国最初の株式会社。後の海援隊

私は若い意欲のある人をバックアップするのが好きなので、私の人脈や引き出しを大いに使ってもらって、精神的なバックアップをしたい。いわば「赤峰維新軍」です。ぜひ、ご期待いただくとともに、あなたの身近な才能ある若者に、「赤峰と会ってみろ」とはっぱをかけてください。

昨年2月の「節分」からスタートした全24回・二十四節気は、今回で無事完走しました。お読みいただきありがとうございました。また2月から衣を新たにして連載をスタートさせます。ご期待ください。

Photo:Shimpei Suzuki
Writer:Makoto Kajii

ジャパン・ジェントルマンズ・ラウンジ
https://www.facebook.com/JapanGentlemansLounge







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