男には挑戦するときがある。やるなら今しかない! アニキのチャレンジは誰にも止められない。
挑戦を諦めたとき、進化は止まってしまう。新しいことにトライしてこそ、見える景色があるはずだ。ということで2018年は、知らないこと、初めてのことにチャレンジしたい。そんな震える魂で新連載「アニチャレ(アニキチャレンジ)」をスタートする。記念すべき第一回目は、「こじラグ」でおなじみのヤナカさんと"チームFORZA"として第12回湘南国際マラソンにチャレンジすることに。
ちなみに二人は、ハーフマラソンまでの経験しかない。大磯ロングビーチをスタートして江ノ島で折り返す海岸沿いの42.195キロを完走できるのか?
最近履き始めたニューバランス990v4は、まだエイジング中。このルックスが最&高だし、何と言っても抜群の履き心地だ。
走るときもニューバランスを履いている。グレーのZANTEというモデル。ランニングシューズには珍しいワントーンの配色がクールだ。
やっぱりニューバランスはグレーがグッとくる。ちなみにZANTEに装着したプレートはタイムを計るためのもの。
ヤナカさんが履いているのは、オレンジのZANTEだ。どこまでエルメス好きなんだ。
二人でこのゴールをフィニッシュできるのだろうか。
スタートを待ちながら、俺のジョークに反応しなくなってきたヤナカさん。すでに気合いが入りすぎて気絶しているのか?
相棒のG-SHOCKを見ると、スタート時間の9:00だ。
フルマラソンは参加ランナーが約12,000人にいるので、全員が一斉にスタートすることはできない。まるで初詣のようにスタート位置まで歩き、我々は9:20くらいのスタートになる。
やはり無謀だったのか。グラサンで真っ黒の二人が若干周りから浮いていても構わない。
海外沿いのスタート地点が見えてきた。いよいよだ。もう後戻りはできない。
走るなら今しかない。初めてのフルマラソンでテンションが上がる。
FORZA俺たち! もう走るしかない。自分の限界への挑戦あるのみ。
いつもとは やはり違うヤナカさん。マジオーラがハンパないぞ。今まで見たことのない表情に俺も気合いが入ってきたぜ。
遠くに見える江ノ島まで20kmある。それ以上の距離は未体験の領域だ。しかし逃げちゃダメだ!逃げちゃダメだ!
いきなりハイペースで走るヤナカさんの後ろで、このときはまだ手を振る余裕があった。この後に想像を絶する世界が待っているとは知らずに……。
甘くなかった。走っても走っても、サザンの曲のように20キロ先の江ノ島は小さいまま近づいてこない。給水所のスポーツドリンクとバナナがめちゃくちゃ美味くてフル気絶……マラソン昇天! あっ昇天したら完走できない。
ヤナカさんは完全に見えなくなったが、マイペースで15キロ地点を通過。
江ノ島を折り返し、未体験ゾーンの25キロを超えたあたりで、何度も両足がつり、1キロ走っては止まりストレッチする繰り返しになった。次第に制限時間は迫ってくる。
このフルマラソンには6時間半の制限時間がある。30キロを超えてからは歩くだけでも修行状態。両足が鉛のように重く、夢の中で思うように歩けないような感覚。この後35キロの関門で俺の挑戦は終わった。残り7.195キロのところで強制終了。それが俺の初フルマラソンだった。
俺が真っ白に燃え尽きていた頃、なんとヤナカさんはグリコポーズでフィニッシュしていたのだ。タイムは5時間37分。フルマラソンに挑戦した者にしかわからない30キロを超えてからの孤独な闘いを制したのだ。リスペクトすぎる!
二人のチャレンジは終わった。俺は完走できなかったので公式のタイムはない。30キロ時点で4時間36分という速報記録のみだ。しかし大磯から見た夕日と、走った後に二人で乾杯したルービーの美味さは一生忘れないだろう。俺は記録より記憶でいい。ニューバランスで走り、ニュー自分を見つけたからだ。さて次は、何にチャレンジするかな?
今回のチャレンジ相棒
ニューバランスのランニングシューズ FRESH FOAM ZANTE M RC3はハニカム構造のFRESH FOAMで快適に走ることができる。日々のランニングから今回のようなフルマラソンまで使えるし、落ち着いたグレーのワントーンなら普段履きしても悪くない。
1万2000円(税抜)
Text:Eiji Katano
Photo:Shinpei Suzuki
プロフィール
片野英児(かたのえいじ)
1968年生まれ。昭和とメンズ服飾を愛してやまない49歳。小誌編集長の干場(ほしば)がアニキと呼んだことから、いつしかアダ名がアニキに。趣味は、スナックで昭和カラオケ。呑みすぎると、歌いながら、なぜか干場と泣き合う熱き男。好きな場所は軍艦島とイタリア。プロレスに行くと、なぜかマスクをかぶって観戦したくなってしまう。