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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 干場の「エロサバ」

キモはパンツのドローコード! 揺れるアレにエロスが潜む!

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見た目さっぱり、でも実は中身エロの珍コーディネイトとは?

ネイビー、グレー、白、ブラウンといったクラシックなドレススタイルで使われるベーシックな色使いは、何もドレススタイルのためだけではありません。ときにカジュアルスタイルに応用してみると、新鮮かつ落ち着きのあるコーディネイトに変身するのです。そこで今回は、ネイビー、グレー、白、ブラウンという基本色を使いつつ、スポーティさとエレガンスを巧みにミックスしたカジュアルスタイルに挑んでみました。とはいえ、もちろんエロサバなので、細部にはエロスをちりばめています。今回のスタイルにも、「え! そこなの?」という驚きが……(笑)。

アイテム

コート/Fay
ジャケット/Fay
Tシャツ/Gap
パンツ/ソリード
メガネ/モスコット
バックパック/ブルネロ クチネリ
靴/ブルネロ クチネリ
腕時計/セイコー アストロン
(すべて干場私物)

ネイビージャケットに白いシャツ、グレーパンツにブラウンシューズというスタイルは、洒落者が多いことで知られるイタリア男の中でも定番の色使いであり、また極めた達人たちが到達する王道の色の組み合わせでもあります。ということで今回は、このクラシックな色使いを、あえてカジュアルなコーディネイトに応用し、さらに旅の要素を掛け合わせてみました。要は、鉄板のカラーリングを抽出した、“ネイビー×ホワイト×グレー×ブラウン×旅”というわけです。

まずアウターに選んだのは、「Fay(フェイ)」で今シーズン、新調したN-3B型のコート。オリジナルの軍モノにあるフード周りのボアは省略されていますが、その分、軽めに着られる仕様になっています。ネイビーの表地にグレーのライニングというのも僕好み。チラッとライニングが見えたときもメンズファッションの基本色ゆえ、どんな色使いにも違和感なくハマります。

インナーのネイビージャケットも、同じくフェイのもの。こちらは今年6月のイタリア出張の際にミラノにある旗艦店で衝動買いした一着で、ストレッチの効いたジャージ素材を使っていて、めちゃくちゃ着やすいんです。しかも脱いだときは、くるっと丸めてバッグの中に入れておいても、シワになりません。フェイは、スポーティでありながらエレガントな雰囲気を持っている、最近のお気に入りブランドのひとつです。

これに、僕の定番であるギャップのストレッチTを合わせて、パンツには細身のシルエットでありながら、快適かつ機能性に定評のあるソリードの一本を選びました。素材には、度詰め鹿の子というジャージのような生地を使用。ポロシャツに使われる鹿の子生地を、型くずれしないようにギュギュッと凝縮させてハリを出した感じといえばいいんでしょうか。通気性がよくて、肌触りもいいのでオールシーズン活躍してくれます。

フロントには、スポーティな雰囲気に反して、ドレスパンツのようにセンタークリースが入っているのもいいですね。これ、つまみ縫いで表現しているんですよ。裾はダブルステッチのタタキ仕上げにしています。そうすることで、さらにカジュアルな雰囲気が出るんで、それをロールアップして穿いているのです。

さて、ここまでは言ってみれば普通のファッション雑誌のスタイル解説ですが、エロサバはこんな部分では終わりません。エロサバの真骨頂はココから! 今回のスタイルのエロスは、ウエスト部分に施されたドローコードなんです。写真を大きく拡大して見てくださいね。このドローコード、揺れるたびに、ついついそこに目がいってしまう……。「えっ! そこ?」と思った人も多いと思いますが、これぞ深層心理をついたエロスの泉。見ちゃいけないと思えば思うほど、目が勝手にそっちの方に向いてしまうんです。そして、目の前の美女はこう思うのです!

美女A 「珍しい〜 干場さん。今日はいつにもなくカジュアルなスタイル。普段はスーツを着ていることが多いから、白いTシャツや白いスニーカーを使ったカジュアルスタイルだなんて、とっても新鮮だわ。それにしてもネイビーや白、グレーといった普通の色使いなのに、なんか好感度が高いのはなぜかしら? (上から下を見下ろし、下から上に目線を上げながら……)。あれっ? あれ何かしら? →真ん中に何かが垂れてるじゃない。太くて長いものが……→ブラブラしてるけどアレは何かしら?→アレはヒモよね? そうよきっとヒモよ。→でも、アレがあんなにダラんと垂れてしまったままで良いのかしら? →結び忘れてるのかしら? →出てらっしゃいますよ!って言って差しあげた方が良いのかしら? →でも、どうしよう? 出てらっしゃいますよ!って言ったら、私の視線がそこを見ていたことを気付かれてしまうじゃない。→どうしよう? このままアレは放置していた方が良いのかしら? →ドキドキ、ドキドキ→芽生え→刺激→摩擦→成長→気絶→開花」という図式になるのであります。

どんだけ、変態な妄想やねん。ということで、いかがだったでしょうか? でも、ここはどーんと構えて、ゆらゆらコードを揺らしながら堂々と振る舞ってください。そう、これは男と女の心理戦。むしろ視線を楽しむぐらいの余裕が欲しいもの。

僕がこの効果に気付いたのは、10年前にイタリアのカプリ島を訪れたときでした。スイムウェアを求めてディースクエアードのブティックに入ったのですが、ブラックのビキニタイプのブーメラン水着があったので購入したんです。ディースクエアードといえば、計算されたセクシーなスタイルで人気を集めているブランドですよね。で、そのビキニのウエストに、ブラックとは正反対のホワイトのコードが付いていたんですね。しかも、そのヒモの先には特大のゴールドの金色の金具付き。

買ったときは、特に意識していなかったんですが……。これが歩くたびに股間にポンポン当たるわけですよ。で、「そうか、これはわざとここに当たるようにデザインされているんだ」という結論に達したわけです(笑)。 ほとんどの人はドローコードをスポーティなディテールだと思っているでしょう。でも、ドローコードこそ、エロスの象徴。まさに羊の皮をかぶった狼なのです。

 

あとはその下心を隠すためにも、足もとには爽やかなホワイトスニーカーを。最後にブラウンのバックパックとメガネでマイルドな味付けをすれば、ご覧の通り、“見た目さっぱり、中身エロ”の珍コーディネイトが出来上がります! 今回は、いつも以上に謎中の謎のエロサバスタイルだったと思いますが、妄想全開で付いてきてください。それでは、このへんで〜。

今回のスタイルのキモは……。

● クラシックスタイルのカラーリングをカジュアルに応用。
● 見た目は、とにかく普通の色使いで、さっぱりと。
● ストレッチ素材を効果的に取り入れてトラベル仕様に。
● カジュアルとはいえ、ドレス的要素を残すこと。
● ブラウンを少しだけ加えると、マイルドな仕上がりに。
● パンツのドローコードはあえて外出しにするのが鉄則。

Photo:Ikuo Kubota(OWL)

Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba



3冊目の書籍が発売になりました。今回は、難しいとされる大人のカジュアルスタイルについて書いています。読んでない方はぜひ!

干場義雅が教える

「究極の私服」
(日本文芸社)



2冊目の書籍は、色気についてです。
普通に見えて、なぜか人を惹きつける男の共通点について書いています。読んでない方はぜひ!

一流に学ぶ

「色気と着こなし」
(宝島社)


1冊目は、スーツの着こなし術から世界の一流品選びまで、基本的なことやお洒落の本質について書いています。読んでない方はぜひ!

世界のエリートなら誰でも知っている

「お洒落の本質」
(PHP出版)


【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。

『FORZA STYLE』編集長

干場義雅

尊敬する人は、ロロ・ピアーナの元会長セルジオ・ロロ・ピアーナさん、ピエール・ルイジ・ロロ・ピアーナさん、トッズの会長ディエゴ・デッラ・ヴァッレさん、格闘家のブルース・リーさん、初代タイガーマスクの佐山サトルさん。
スポーティでエレガントなイタリアンスタイルを愛し、趣味はクルーズ(船旅)と日焼けとカラオケ。お酒をある一定以上飲み過ぎると、なぜだか一人感無量状態になって男泣きする現在44歳の小誌編集長。東京生まれ。



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