タキシードに似合う最高のドレスウォッチ!
昔は、男の腕時計は究極の2本があればいい!と思っていました。1本は、タキシードやスーツに似合うドレスウォッチ。2本目は、カジュアルなスタイルに似合うラグジュアリースポーツウォッチ。でも、この2本は究極のミニマムな2本であって、もっと幅があったって良いと思っているんです。なぜなら大人の男は、人生経験が豊富で、深みや幅があるほうが楽しいはずだから。そのほうが話してて楽しいし、素敵なオジサマになると思うんですよね。
以前、フィレンツェに訪れたときに、セレクトショップの名店「タイ・ユア・タイ」の当時オーナーだったフランコ・ミヌッチさんのご自宅を取材で見せて頂く機会がありました。その際、ミヌッチさんの完成されたワードローブを隅から隅まで見せて頂いたんですが……。その中には、もちろん腕時計もあって……、カゴの中に無造作にゴロンゴロンといろいろな腕時計が入っていたんです。
それこそ、パテック フィリップにはじまり、A.ランゲ&ゾーネ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲ、ロレックス、ジャガー・ルクルト、ジラール・ペルゴ……。錚々たる機械式腕時計はどれも名作ばかりだったのですが、どれもジャンルが違うんですね。クラシックな2針のドレスウォッチ、ヴィンテージウォッチ、ダイバーズウォッチ、ヨットが似合うラグジュアリースポーツウォッチ、クロノグラフがついたクラシックカーをモチーフにしたウォッチ、遊び心のある70年代のデジタルウォッチ、アートウォッチ。その時は、無造作に集められているように思えたんですが、後から気付いたのが、これってフランコ・ミヌッチさんのライフスタイルの幅なのかも知れないということ。
そう! フランコ・ミヌッチさんが格好良くて、素敵に見えるのは、洋服のセンスはもちろん、それまで生きてきた歴史や幅があるからだったのです。
男の腕時計のラインナップは、その男のライフスタイルの幅であり、もっと言うなら男の生き様でもあるということ。
そんな中、今の自分の腕時計のラインナップを思い返してみたところ……。う〜、いかん。ラグジュアリースポーツウォッチと日常時計と、遊び時計のジャンルばかり。かたよってるな〜! 全然、幅がない(笑)
僕に必要なのは、タキシードという、ある種、男の一番のハレの舞台に必要な腕時計だったのか……。
パテック フィリップ「カラトラバ」
ヴァシュロン・コンスタンタン「パトリモニー」
A.ランゲ&ゾーネ「サクソニア・フラッハ」
ということで、この3本の中から最高のドレスウォッチを買おうと心に決めました。タキシードに似合うということは、最高のダークスーツにも似合うはず。この3本は、甲乙つけがたいので、じっくり悩んでみたいと思います。あ! でも、じっくり悩んでいると人生終わっちゃう。思い切って、買ってしまおうかな。皆さん、どれが良いと思います???
Text:Yoshimasa Hoshiba
【問い合わせ】
パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター
03-3255-8109
http://www.patek.com/
ヴァシュロン・コンスタンタン
0120-63-1755
http://www.vacheron-constantin.com/
A.ランゲ&ゾーネ
03-4461-8080
https://www.alange-soehne.com/