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LIFESTYLE いつか乗りたい憧れのあの船

第6回 「せとうちクルーズ」のguntû (ガンツウ)

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瀬戸内海をゆったりと‟漂泊“する新しいラグジュアリー船

40代におすすめする旅のスタイルとして提案したいのが編集長・干場も大好きな「船旅」、そう「クルーズ」です。このコーナーでは、ぜひ一度体験してもらいたい魅力的な船旅の主役、クルーズ客船とそこで見ることができる絶景をご紹介してきます。

第6回目は、「せとうちクルーズ」の船、guntû (ガンツウ)です。

今回は、いつもと趣を変えて、日本国内を旅する船をご紹介していきましょう。

取り上げるのは、10月17日に就航するguntû (ガンツウ)。瀬戸内海をクルーズする新しい客船です。
「せとうちホールディングス」は、しまなみ街道を渡るサイクリストに人気のホテルや、尾道の坂道にある隠れ家のような一棟貸しの宿、さらには、日本初となる水上飛行機での遊覧やチャーターなど、広島を拠点に、魅力的な観光事業を行っている企業です。そんな瀬戸内海の魅力を知り尽くした同企業が「せとうちクルーズ」という運航会社を立ち上げ、今年満を持して10月に誕生させるのが宿泊型の新しい客船「guntû」なのです。

 

このguntû 、「せとうちに浮かぶ、小さな宿」をコンセプトに瀬戸内海をクルーズする全長81.2メートルの小型客船で、建築家として活躍する堀部安嗣氏によって設計されたそうです。瀬戸内の風景に溶け込むように設置されたという屋根と、シルバーの船体、船内には木材を多用。壁・天井にアルダー、床にタモ材、3Fの共有スペースに設けられた縁側やデッキには檜や栗材を使用しており、温かくも清々しい船内デザインは、ほかの客船では見ることができない個性的なもので、クルーズ通でも、一度乗ってみたいと思わせるに違いません。

4つのタイプに分かれた19ある客室はすべてがスイートで露天風呂付きのお部屋もあります。ちなみに「guntû (ガンツウ)」というユニークな名前は、鞆の浦(とものうら)や尾道エリアの方言で瀬戸内海に生息するイシガニのことだとか。このカニ、よい出汁がでるそうで、そんなイシガニのように「時が経つほどに人々から愛され、瀬戸内の滋味を結び、受け継いでいく船になるように」という願いを込めて名付けられたそうです。

やはり気になる船内の食事。メインのダイニングには多くの著名人を魅了してきた原宿の老舗割烹「重よし」の佐藤憲三氏が、寿司カウンターは、兵庫県に店を構える『淡路島 すし屋 亙(のぶ)』の坂本亙生氏、和菓子を提供するラウンジには奈良の『樫舎(かしや)』の喜多誠一郎氏らが監修。「旬を味方に旬を食す」をテーマに、瀬戸内の旬の食材を贅沢に使用するとのこと。ラグジュアリー船らしく、オールインクルーシブだから、そんな美味しい食事をたらふく楽しみことができるのです。

尾道市のベラビスタマリーナを出発し、瀬戸内海を錨泊しながらゆるやかに巡る旅は、2泊3日と3泊4日を中心に世界遺産のある宮島(広島県)、アートで知られる直島(香川県)、広島・山口・愛媛・香川・岡山などを周遊する5つのコースが用意されているそうです。

元『Casa BRUTUS』副編集長にして、現在、せとうちクリエイティブ&トラベルの代表取締役社長としてguntûのツアーを販売する白井良邦さんに、その魅力を語っていただきました。

「guntûの魅力はなんといっても、19室しかない客室数と、最低50㎡(~最大90㎡)というゆったりとした部屋の広さにあると思います。デッキに座り、ワインやコーヒーを飲みながら、瀬戸内海の美しい風景を眺めながら船旅ができる。こんな贅沢なことはありません。瀬戸内海を見たことがある人であればわかると思いますが、このエリアの海は、波がなく穏やかで、とてもゆったりとした雰囲気です。そこには島々が点在し、それぞれアートや建築、国宝の寺社仏閣など、文化的な特色を持っています。

朝一番、誰もいない宮島で厳島神社を参拝したり、直島や豊島といった現代アートや建築が有名な島で、安藤忠雄設計の美術館を巡ったり。他では味わえない特別な体験ができると思います」

なんともラグジュアリーな体験ができそうです。

さらに、このクルーズで見ることができる絶景についても伺いました。

「宮崎駿監督が逗留し『崖の上のポニョ』の構想を練ったという、広島県福山市の鞆の浦(とものうら)は昔ながらの港町ですが、本来この地は海からアクセスする場であり、海を起点に発展してきた町です。ですから、やはり船からかつてこの地を訪れた朝鮮通信使や坂本龍馬を想い、その気分に浸って町を眺めてもらうのがよいかと(笑)」

「もちろん上陸し、古い町並み(道路が本当に狭く、昔ながらの路地がたくさんあります)を散策したり、鞆の浦を一望できる丘の上(医王寺というお寺や建築家・藤井厚二設計の「後山山荘」という別邸があります)からの美しい風景を味わってもらいたいです。また、水陸両用機での遊覧や広島空港までのお迎えもオプションで可能なので、空と海から瀬戸内の絶景を楽しんでもらいたいですね」

今年の秋はぜひ、guntûに乗って、瀬戸内海で新しいクルーズ体験、してみませんか?

Text:Koichi Fujimoto(KAIHATU-SHA)
Photos: Yoshiaki Tsutsui Courtesy of Setouchi Creative & Travel,
Tetsuya Ito Courtesy of Setouchi Cruise

【料金の一例】
1室1泊2名利用の場合、40~100万円(税・サ込)。広島空港、福山駅から発着地である尾道のベラビスタマリーナまでの送迎を含む。

【予約・詳細】
客船「guntû」のツアー申込みは、東京・日比谷の帝国ホテル本館にある「guntû Gallery(ガンツウ ギャラリー)」(予約制)にて受け付けている。詳細は、電話またはホームページを参照。

【問い合わせ】
東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテル 本館中2階
TEL:03-6823-6055
http://guntu.jp/

※guntûの写真はCGです



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