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あなたの中の「草間彌生」がアップデートされる個展!?

2017.3.27
©YAYOI KUSAMA

現代芸術家・草間彌生の過去最大級の個展が国立新美術館にて開催中

世界を舞台に活躍する前衛芸術家「草間彌生」。絵画、彫刻、コラージュ、インスタレーション、映像、パフォーマンス、ファッション、野外彫刻、さらには小説や詩に至るまで…、時代の最先端を走り続け、創作意欲は今なおとどまるところを知りません。

そんな草間が、どのように歩み現在に至るのか…。そして、これからどこに向かおうとしているのか…。初期から現在に至るまで過去最大級の規模である約270点の作品たちが、私たちにその謎を解き明かすための“ヒント”をくれるかも!?

そんな気持ちを胸にライター上原は、いざ国立新美術館「草間彌生 わが永遠の魂」へ。

奥行50メートルはあるだろう、広い展示室。同展覧会に入場し、最初に足を踏み入れるこの部屋には、一辺が人の背丈以上ある大作がずらりと並んでいます。なんとこれらはすべて日本初公開の作品ばかりというから驚きです。これらの作品は彼女が2009年に制作をスタートさせ、今も毎日描き続ける大型ペインティングシリーズ「わが永遠の魂」から厳選された132点だそう…。

鮮やかな色彩を駆使した作品たちは“原色のコロリスト(色彩を専門に扱う人)”ともいうべき草間の資質が明確に表れている作品ばかりで心をギュッと掴まれます。

「わが永遠の魂」シリーズより《いまわしい戦争のあとでは幸せで心が一杯になるばかり》2010年©YAYOI KUSAMA

 

「わが永遠の魂」シリーズより《しのびがたい愛の行方》2014年©YAYOI KUSAMA

 

「わが永遠の魂」シリーズより《原爆の足跡》2016年©YAYOI KUSAMA

 

近年では、水玉シリーズやルイ・ヴィトンとのコラボレーションの印象が強い中で、とても意外な言葉、“戦争”や“原爆”の文字。草間の目に映った“原爆”と、“戦後”はとても興味深い作品だと眺めていて、ふと気になったのがこのシリーズで厳選された132点の並び順。

今回中心になってキュレーションを手掛けた国立新美術館の南副館長は「このシリーズの作品サイズは100号と120号の2種類です。サイズ別に分けて、美術館の大きな壁に年代順に隙間なく並べることを思いつきましたが、それまでには20分の1の手作りの作品カードを床に並べ、来る日も来る日も眺め続けました」。作品の持つ力を来場者へ伝えたいという強い「草間愛」を感じるコメントですよね。

近年の代表作といえば、“水玉とカボチャ”。もちろん、これらの作品たちも展示されています。

最近のマーケットでは、草間作品は軒並み高騰しているそう。「前衛の女王」は今や「マーケットの女王」とも呼ばれているなんて話も聞こえてきました。草間初心者には、これがあの作品ね!とちょっと嬉しくなってしまう、そんな作品の影響って大きいですよね。

しかし、そんなポップな印象を実感したのも束の間に、そのイメージを覆すような作品展示が目の前に現れます。今回、展覧会の構成は現在21世紀の作品パートと、90年代までの回顧展的パートに分かれており、幼少期、水玉の幻覚に悩まされながら描いた母の肖像画や、今のポップな作風からは想像もつかないような禍々しい印象の作品の数々も展示されています。

90年代作品展示の会場は、ときおり重苦しい雰囲気で、心が苦しくなってくるような気さえします。でも、これらの作品が深く印象に残っているのは私だけでしょうか?

「トラヴェリング・ライフ」(東京都現代美術館・1964年)©YAYOI KUSAMA photo:上野則宏
「死の海を行く」(1981年)©YAYOI KUSAMA

 

1957年秋に単身アメリカへ。その後体調を崩した草間は1973年に帰国し、東京で入院生活を送りながら芸術活動を再開。そのころに制作した沢山の男根状の突起で作られた「死の海を行く」と「トラヴェリング・ライフ」、そして「最後の晩餐」。性や食品に対するオブセッション(強迫観念)を主題とした先駆的な作品を前に圧倒されてしまいました…。作品を通して当時の彼女の爆発しそうな“感情”が作品から伝わってくるのです。

「私は毎日朝から晩まで芸術の制作に命がけで闘っています」という言葉を90年代までの作品展示のパートでは何度もとなく体感しました。

そのほかにも、屋外展示の巨大な「かぼちゃ」や、「無限の鏡の間のインスタレーション」、水玉のシールを貼って参加できる部屋「オブリタレーションルーム」 など、草間芸術を楽しみながら体感できる展示もあり、子供と一緒に楽しむのもいいかも。

草間ワールドを出て待ち構えるのは、ショップコーナー。バッグやTシャツなどのアパレル商品、クリアファイルやカードなどの文房具、お菓子や紅茶などの食品が所狭しと並んでいます。会場限定、先行発売の商品も多数揃えていて、思わず目移りしてしまう品揃え! グッズになってさらにポップな魅力を増す草間彌生の世界を、日常の中でも楽しむことができるのです。

実は今回参加させていただいたのは、オープン前日のプレス内覧会。草間作品で埋め尽くされた国立新美術館には多くのメディアやアート関係者が詰めかけ、展示室は作品の熱気と人の熱気に包まれ、思わず気絶!しかけてしまいました(笑)。なんとそんな中でご本人が登場。必死に手を伸ばして撮影した写真がこちら!

人だかりの間から一瞬車いすに乗って登場した赤い髪の草間彌生本人が私のカメラ画面に映った瞬間、撮ったど~という気持ちと稲光のように会場を一斉に照らした無数のフラッシュで異常な高揚感を感じたのは、おそらく私だけではないと思います(笑)。まだまだ語りたい作品はたくさんあるけれども、自ら赴き、作品と対峙して実際に感じてほしい!

「“芸術の創造は孤高の営みだ”。それは世界の人たちと感動を共にすることに命を賭して成し遂げるものだと思います」と語る草間彌生。

命がけで日々取り組んできた彼女の魂の作品たちを前に、これまで草間彌生を愛してきたファンも、そしてまだ作品に触れたことのない人も、その溢れるエネルギーに圧倒されること間違いなし! 「日本が生み出した最も傑出したアーティスト」とも言われる草間彌生の魅力に、過去最大規模でどっぷり浸かれる同展。必見です!

Text : Akiko Uehara

【草間彌生 わが永遠の魂 】
会期:2017年2月22日(水)~5月22日(月)毎週火曜日休館
※5月2日(火)は開館
会場:国立新美術館 企画展示室1E(東京都港区六本木7-22-2)
開館時間:10:00~18:00
※毎週金曜日と4月29日(土)~5月7日(日)は 20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
http://kusama2017.jp/

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