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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
媚薬ジャズの聴かせ方

悪用禁止! ~今だからわかる。ほろ苦ラブソング~

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JAZZという、男と女の歌を扱うのですから、酸いも甘いも人より多めに気絶してまいりました。この連載では、皆様からいただいた恋愛相談に対して、JAZZシンガー目線のアドバイスと共に、ちょっと元気が出るナンバーをご紹介してまいります。

貴方の目を見れば私への愛なんて一目瞭然よ

昔の恋愛を振り返ると、本当に相手に申し訳ないことをしてしまった。あの時はひどい別れ方をしたし、あの人きっと私のこと恨んでいただろうな。なんて、ふと過去を思い返す事だってあるのよ。だって、恋はその始まりがいつも美しすぎるから。
御機嫌よう。親愛なるFORZA STYLEのスマフォー読者の皆様、恋愛中毒のJAZZシンガー「ぺぺ」ことRIKAPEPEです。

©gettyimages

この連載では、意外と知られていないJAZZの歌詞から、男女のあれこれを学びとり、「JAZZを知らない」「聴いてみたいけどきっかけがない」そんなお悩みをお持ちのスマフォー読者の方々に、ぺぺが分かりやすく、色っぽく。JAZZを通してFORZA STYLEの読者の皆さまに、ドキドキの恋愛指南をお届けしております。

Brian Scott Peterson

連載を始めさせていただき、今回がなんと第10弾目! 素敵なスマフォー読者の皆様・FORZA STYLE編集部の皆様に支えていただき、喜びを隠しきれません。ありがとうございます。そして、ダンナの知的欲求と性的欲求を満たす為に書き始めたこのコラムが、想定外のご反響もいただいていると知り、気絶! なんと、23〜24歳くらいの可愛い女子から、

「私、恋愛で悩んでいます。ぺぺさんみたいに強くなりたいです! JAZZ聴きたいです。ライブに行ってみたいです」

ダイレクトメッセージで何通も寄せていただいております。

「ぺぺは強くないよ。昇天して泣きてーのはこっちだよ!」

©gettyimages

とも言えず、「順々にオトナになっていきますのでご心配せず、悪縁絶って良縁呼びましょう」なんてスピリチュアル感漂うアドバイスをしたり。でも、そんな可愛いお悩みもぺぺも経験済みで。たくさん、たくさん悩んで泣いて失敗して学びがあったので今があるというか。そういうお年頃なのですよね、きっと。彼女達にとっても、JAZZが人生の応援歌になっていただければ幸いです。

そんなプチアニバーサリーを記念して今回ご紹介するのは、ぺぺの十八番ソング「I DIDN’T KNOW WHAT TIME IT WAS」です。作詞はLorenz Hart、作曲は Richard Rodgersによって手がけられました。

ぺぺがこの曲に出逢ったのは、六本木のとあるJAZZクラブ。

©gettyimages

ぺぺの前に別のボーカリストが出番を控えており、彼女が1曲目に歌ったのがこの曲だった。「バース(Vers)」と言われる語りの導入部の部分は、可憐な少女が甘える様な声で始まったかと思うと、”I DIDN’T KNOW WHAT TIME IT WAS(あれはいつだったかしら・・・)”と始まるコーラスは、熟練された淑女のどこか悩ましげな大人の声。

そして、エンディングは何だか吹っ切れた感が否めないが、全てを包み込む様に余韻を残して終わっていく。演奏が終わった後も耳にまとわりつく妙なザワつき。このミステリアスな展開は普通の歌ではないぞ! と家に帰って調べてみると、あまりにもホロ苦い恋の歌でした。それから数年後、自分自身も同じ経験をして消化しぺぺの十八番に。

さてと、身の上話はこのあたりで。気になる音源を聴いてみましょうか。

 

 

私が一番好きなバージョンはサラ・ボーン先輩です。エンディングは余韻と哀愁漂わせながら終わっていくの。

気絶! 気絶! 気絶!

 

 

こちらはアレンジが効いているセシル・マクロリン・サルヴァント。
何とも言えない寂しさに心を持っていかれます。

【歌詞】
私が若かったあの頃、あのときは確かジムやポールと二股をしていて。
クラブへ出掛けては、他の男の子ともキスをしたりしてね。
私が若くて、でもウブじゃなかった頃、
その気になったらどんな男でも落とせるって思っていたけど。
そして今、私はあの頃の自分がとっても世間知らずだったと知ったの。

あれはいつだったのかな、あなたに出逢ったのは。
なんだろう 今までにないこのトキメキ。
あれはいつだったのかな? あなたが手を握ってくれたのは。
5月のように温かくて、心地よくて。
素晴らしいよ、生きてるって。若いって、夢中になるって。
あなただけのものになるって。
あなたの顔を見るのも、あなたに触れるのも。
「君は僕のものだ」と言うあなたの声を聞くのも。

あれはいつだったかしら。人生が突然つまらなくなったのは。

ただ愛が欲しかったのに。
あなたの目から愛は消えていた。
私も昔と違って賢くなったから、
今はそれがどんな時なのか分かるの。

女の勘って当たるんです。ぺぺは99%正確に当てる自信あり(怖い!)。だって、もう若く無いしお馬鹿じゃないので、貴方の目を見れば私への愛なんて一目瞭然。万が一、貴方が真顔で彼女に嘘をついて浮気がバレてしまったら、昼も夜もサングラスをかけることをオススメするわ! その怪しげな風貌でぺぺとJAZZクラブでお待ち合わせしようね。では、次のナンバーでお会いしましょう。艶ュー(アデュー)!

Photo:Yoshihiro Kamiya
Text:RIKAPEPE

Edit:栗P

RIKAPEPE
自らを「シネマ女優JAZZシンガー」と名乗り、映画の中で歌い演じる往年女優のスタイルを表現。CM、イベント出演の他、オーダーメイ ドスーツブランド「SUITBAR」とコラボし衣装デザインをおこない、「ストリートでクチュール(仕立て服)を気軽に愉しむ」「ストリートクチュール」の提案も開始。自身のエンターテイメントJAZZバンドでは、「何処にも実在しない、何処でもない場所」にて開催されるキャバレースタイルのJAZZエンターテイメントを発信中。
【HP】
rikapepe.jp

【instagram】
https://www.instagram.com/rikapepe/







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