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TRAVEL 彼女と行きたいコスパ宿

第62回 歴史が息づく“和”の建築美を存分に味わう

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往時の表情を深く残すこの地で 当時の気分に浸る二人の妄想が止まらない! 「日奈久温泉 金波楼(ひなぐおんせん きんぱろう)」

平成21年4月、国の登録有形文化財に認定された、明治開業の木造三階建て旅館「日奈久温泉 金波楼(ひなぐおんせん きんぱろう)」。刻(なつかし)、憩(やすらぎ)、季(うつろい)、湯(なごみ)、空(くつろぎ)をテーマに「あるものを大切に使い、磨きをかけながら、建物を活かしていく」という考えの基、いにしえの趣を大切に、文化財としての宿泊施設を守りながら、いつの世にも通じるおもてなしができるように……と日々進化を続けています。

 

 

早速館内へ入り、まず目を引くのは贅を凝らした玄関、廊下、階段です。圧倒されますよね…。多くの宿泊者の方が「これだけの木造建築、維持が大変だと思うのですが、とても手入れが行き届いていて清潔ですね」と、チェックアウトの際におっしゃるそう。

それ以外にも、大広間の船底天井や趣向を凝らした欄間は、一見の価値あり。

また、ロビーにある電話は昔のもののように見えますが、お金を入れれば通常通り使うことができ、創業より当旅館をずっと見守り続けている古時計も今なお時を刻み続けています。宿の方に建物ガイドをお願いすれば、こうした大広間などを見学することも可能なのでオススメです。


お二人でゆったりと過ごすお部屋には、こたつが(11月~4月の期間)。ゆったりと足を伸ばしながら、お茶をいただき、の~んびりと二人で語らう……、そんな時間も時にはいいですよね。でも、こたつに一歩足を踏み入れてしまったら最後、なかなか出るのが億劫に(笑)。そのままちょっと横になってうたた寝……なんていうのも最高ですね! そんな素朴ながらも至福の時をお部屋で楽しんだ後は、温泉などいかがでしょうか?


応永16年(1409年)浜田六郎が、父の刀傷を癒そうと神に祈り温泉を発見したと伝えられるところから孝行泉とも呼ばれており、熊本県下で最も古い歴史を持つ日奈久温泉。泉質は、弱アルカリ性単純泉で、刺激が少なくやさしいお湯。疲労回復や神経痛によいと言われ、肌の角質をとる美肌効果もあります。

旅館内の温泉もさることながら、すぐ裏には2009年に開業した「日奈久温泉センターばんぺい湯」があり、510円で利用できるそう。露天風呂が気持ちよく、金波楼とは源泉が別とのこと。日奈久温泉を存分に堪能したいということなら「ばんぺい湯」にもちょっと二人で足を伸ばしてみるのもよいかもしれません。

 


お食事は専用の個室で旬の食材、地元の海の幸を活かした会席料理を存分に楽しんでください。

昭和5年には漂白の俳人、種田山頭火も日奈久温泉を訪れ、日記に「温泉はよい、 ほんとうによい。ここは山もよし海もよし、出来ることなら滞在したいのだが、いや一生動きたくないのだが……」という記述を残しています。

今でもたゆたう湯けむりの中に往時の表情を深く残すこの地で、当時の技術や環境、文化、歴史やその環境変化に時には思いをはせるのも悪くありませんよね。二人で当時の気分に浸り、思う存分妄想に走っちゃってください。

Text : Akiko Uehara

【日奈久温泉 金波楼】
熊本県八代市日奈久上西町336-3
0965-38-0611 FAX 0965-38-0612

【宿泊料金】(1室2名様利用) 
休前日(1泊2食付) 16,000円~(税金・入湯税別)







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