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FOOD ー 酒とオシャレと男と女

ウェルドレッサー坪内浩の「酒とオシャレと男と女」

蕎麦の"放置プレイ"はツウの技!?

2017.1.27
2017.1.27

日本酒を片手に蕎麦をすする。これぞ紳士のたしなみ

「時短で紳士になりたいなら、ツボさんに習え!」

干場編集長にそう喝を入れられた、27歳の編集部員。日本のウェルドレッサーの筆頭格、シューズデザイナーの坪内浩さんに「オシャレとは?」「男と女とは?」など根掘り葉掘り訊きまくる新企画の四回目。今回やってきたのは、江戸の下町神田にある、創業明治17年。130年以上の歴史をもつ老舗蕎麦屋「まつや」です。いったいどんな話が飛び出すのでしょうか?

坪内さん:「まつや」さんはね、僕が心の底から「蕎麦がうまい」と思ったお店なんです。かれこれ40年くらい通っていますよ。

FORZA:大衆的な雰囲気がいいお店ですね。

坪内さん:みなさん笑顔で会話を楽しんでいますし、お店に良い空気が流れていますよね。最近は、かっこつけて頑固っぽく装っているお蕎麦屋さんが多いじゃないですか。ここのお店は、気楽に入れるので好きなんですよ。老舗だけど大衆的な雰囲気があるのは、懐が深いってことなんですね。サービスしているお姉様方のホスピタリティも非常にいいですし。昔から誰が来ても蕎麦の食べ方を「こうじゃなきゃダメ」と、言わないスタンスなんです。けれど、蕎麦へのこだわりはものすごくあるんですよ。

FORZA:いつもなにを召し上がるんですか?

坪内さん:日本酒と軽いおつまみを嗜んでから、シメに蕎麦をいただいています。あと、まつや特製の「卵焼き」は必ず食べています。

FORZA:では、いくつか注文しますね。

店主の小髙さん:お待たせしました、板わさです。

FORZA:何とも言えない、上品な色ですね。しかも冷凍ではなく生ワサビなんですね! では、いただきます! うん。美味しいです。かまぼこのシンプルな味が日本酒と合いますね!

坪内さん:僕はね、日本酒は蕎麦屋で飲むのが一番美味しいと思っているんでます。

FORZA:お寿司屋さんではなく、お蕎麦屋さんなんですね。

坪内さん:寿司屋はもともと飲み屋じゃないんですよ。昔はよく「お酒を飲むなら蕎麦屋に行ってくれ」と、言われたもんです……。今でも、2本目を頼んだら「もうおよしなせい」と、お酒を出さないお店もあるんですよ。でもお蕎麦屋さんでも注意点が一つ。「長居は無用」が基本です!

FORZA:勉強になります!

小髙さん:お待たせしました。こちらが、卵焼きです。

FORZA:三つ葉と小判の形が特徴的ですね。では、失礼していただきます。う~ん……。上品な甘さに、ふわっとしたこの食感は絶品ですね。上品な甘さが口いっぱいに広がって、卵焼きの概念を覆された思いです。

坪内さん:僕もいただきます。うん、うまい……(気絶)。

FORZA:ツ、ツボさん! 起きてください!(笑)。小髙さん、この形の卵焼きは初めて見たのですが、どういった鍋で焼いているんですか?

小髙さん:そうですね。うちは昔から特別に作った小判型の鍋で焼いています。徐々に卵を入れていき、最後に三つ葉を落とし、蓋をして圧をかけて作るんです。

FORZA:出汁巻き玉子と違ってとても手間暇かかりそうですね。

坪内さん:この卵焼きは予約をしないと食べられないんですよ。

小髙さん:「卵焼きで予約ってなんだ?」と、思うお客さんもいるかと思うんですが、焼き始めると一人が付きっきりにならなきゃいけないんですね。どんなに急いで焼いても、10分以上はかかるので一時間に焼ける個数が決まってしまうんです。以前、もり蕎麦と玉子焼きを頼んだお客様が、「卵焼きはいつになったら来るんだ!」と、怒って帰ってしまったんです。2人がかりで一生懸命焼いていたんですが、どうにも回らなくなってきてしまい、お客様にも迷惑をかけてしまうので予約制にしました。

FORZA:料理は手間をかけることが仕事ですもんね! 手抜きをして数を売るより、本物の味を守ることがお客様にたいする誠意でもありますもんね。

坪内さん:お店の味を守るのは大変なことですよ。

小髙さん:そういっていただけると幸いです。では、そろそろ蕎麦をお持ちします。

……お待たせしました。

坪内さん:ここの蕎麦はね、胡麻つゆでいただくんですよ。冬場ももちろん絶品ですが、特に夏場、蕎麦の香りが落ちるときに食べると気絶しますよ。

FORZA:それでは……いただきます。胡麻のいい香りがしますね。こんなにもカツオ出汁がきいた蕎麦つゆは久しぶりにいただきました。せーの、気絶。

坪内さん:美味しいでしょ? このちょっと濃いめのしっかりとした味のつゆは江戸にしかないんですよ。小髙さん、この胡麻つゆは昔からやっているんですか?

小髙さん:うちの父の代からですかね。

FORZA:小髙さんで何代目になられるんですか?

小髙さん:私で六代目になります。

FORZA:六代目……すごいですね。130年以上の歴史を六人で受け継ぎ守りぬく……なんだか興奮して「R.Y.U.S.E.I.」を歌いたくなってきました。フッフ~♪

坪内さん:それは三代目じゃなかったかな(笑)。

FORZA:ツッコミありがとうございます! でも本当にすごいです。蕎麦も美味しいです! のどごしがいいですね!

小髙さん:ありがとうございます。手前どもで出しているのが「挽きぐるみ」といって、まず、三角形の玄蕎麦の殻を取るんですね。取った段階で丸剥きにしたものをそのまま石うすで挽くんです。更科さんとかにある「御膳蕎麦」とか白いお蕎麦は、さらにその蕎麦の実の中心部分だけを使っているんです。甘みがあって歯切れもいいんですが、香りがないのが特徴です。そのため、「ゆず」や「ヨモギ」などの香りを打ち込んで「変わり蕎麦」といって食べたりするんです。ちなみに、お蕎麦屋さんの基本的なメニューは、江戸時代で確立されたそうですよ。

坪内さん:カレー南蛮くらいですよね。新しいお蕎麦は……。

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