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坪内浩の「酒とオシャレと男と女」ハイボールを飲みながら酒場のマナーを学ぶ

2017.1.7
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2017.1.7

むやみに誘えば「セクハラ」や「パワハラ」な時代

「時短で紳士になりたいなら、ツボさんに習え!」

干場編集長にそう喝を入れられた、27歳の編集部員ナオキーノ。日本のウェルドレッサーの筆頭格、シューズデザイナーの坪内浩さんに「オシャレとは?」「男と女とは?」など根掘り葉掘り訊きまくる新企画の三回目・後編です(前編はこちら)。氷なしハイボールが絶品のスタンディングバー「サンボア」で、バーの起源など目からウロコのお話しが飛び出しました。

そもそも、なぜこのお店では氷なしハイボールを出しているのかというと……。

マスター新谷さん:サンボアは伝統にのっとったスタイルでハイボールを作っているんです。バーの黎明期、氷は庶民が口にいれるものではなかったんですよね。当時の氷は、木製の冷蔵庫の中の食材を冷やすために使うもので、飲み物に入れて飲むという概念がそもそもなかったんですよ。それに氷自体の値段もいまとは比べようもないほど高価でした。だから昔は、ウィスキーもストレートかソーダ割りでしか飲まなかったんです。ロックや氷入りの水割りはなかったんですよ。

ナオキーノ:氷の存在にまで遡るんですね。

新谷さん:はい。繰り返しますが、氷は冷蔵庫の中の物を冷やすためのものだったので、グラスにいれるという発想自体がなかったんです。飲み物に使われるようになったのは、戦後ようやく冷蔵庫に製氷機がついてからですかね。

ナオキーノ:僕の料理の師匠も「昔は食材を氷で冷やしてた」と、言っていました。今となっては高級ですが、当時のマナガツオやマグロは、すぐに傷むし臭いから、食べられなくて安かったみたいですね。

坪内さん:そうですよ。当時のマグロは下のランクの魚でしたからね。トロの部分なんてすぐ悪くなるから処分されてましたし。赤身のヅケがよく食べられてたのも冷蔵保存ができなかったからでしょうね。お江戸の寿司も、今でいう昔の日本のファストフードだったんですから。冷蔵保存ができるようになって、食材の価値が大きく変わりましたね。

ナオキーノ:氷と魚の話だけなのにすごく貴重なお話が聞けました。

坪内さん:バーに行くって勉強になるんですよ。だから楽しいんですよね、この歳になっても。教わる事がたくさんあるので。

ナオキーノ:オトナの会話に気絶しそうです。すみません、ちょっとだけ気絶してもいいですか?

坪内さん:だから家で飲むより外で飲むのが好きなんです。いろんな発見があるし経済も潤うので。

ナオキーノ:もう坪内さんが神々しく見えてきました。せーの、気絶!

坪内さん:(無視して)だって銀座で立って飲みながらこんないい話聞けるなんてすごくないですか?

ナオキーノ:すごいです! こんなに幸せなことはありません。ちなみに、ここのお店はどのくらい通っているんですか?

坪内さん:ここがオープンしたぐらいだから・・・。

新谷さん:2006年なので10年以上ですかね。

坪内さん:もう10年ですか。そういえば、浅草にもありますよね? 実はそっちにも行ってるんですよ。浅草はおじいちゃんおばあちゃんが普通に来ていてまた良い雰囲気ですよ。

新谷さん:ありがとうございます。ちなみに、ウチのハイボールを5杯飲んだら、こっちの世界に仲間入りです。頑張って5杯飲んで下さいね(笑)。

ナオキーノ:すみません、節度を保ちたいので今日は……いや、やっぱり飲みます(笑)。

坪内さん:応援していますよ(笑)。僕の親父もバーテンダーやっていたんですけど、毎日ボトル一本飲んでました。家までは帰ってくるんですけどいつも玄関で寝てましたね。

新谷さん:営業中に飲むとそうなりますよね。

ナオキーノ:新谷さん、サラッと言わないで下さい(笑)。そういえば、僕の父親も酔ってよく外で寝てました。僕が言うのもあれですけど、今と違って昭和の話って楽しいし盛り上がりますよね。

坪内さん:結構めちゃくちゃでしたから。でも、すごく魅力がありました。

新谷さん:昔は、お給料より交際費の方がかかりましたからね。5万円・10万円のお給料なのに、接待費で15万円とか…。みんなで飲むのも豪快で好き放題でしたよ。

坪内さん:今の若い人は飲まないですからね(がっかりしながら)。

ナオキーノ:すいません、今の若い人を代表してガンガン飲みます(ピロピロ~)!

坪内さん:そうそう。飲まないと。干場さんに笑われちゃいますよ。特にFORZA STYLEは酒豪の集まりなんですから。

新谷さん:今は盆と暮れしか飲まなくなりましたから。ちょっと寂しいですよね。

ナオキーノ:いつから変わってしまったんですか?

新谷さん:やっぱりバブルの時代からですかね。どっちが良いか悪いかはわからないんですけど……。バブルがダメにしたものもいっぱいありますし。価値観も変わってきました。

坪内さん:ご馳走してくれる先輩も減ってしまったから、今の若い子は楽しくないのかもしれないですね。干場さんみたいに、若い部下とか後輩を連れてみんなで飲みに行くのは、今の時代珍しいことだと思いますよ。ちゃんとご飯や飲みに連れてってくれるでしょ? そういうことされると、自分も後輩ができたらそうしようって思えるじゃないですか。

ナオキーノ:本当にそう思います。感謝と同時にもっとその方のために頑張ろうと思えるんですよ。料理の師匠も、「昔は旦那衆がいたからよく飲みに行けたし楽しかった」って話していました。

坪内さん:そうですよね。僕も最初に入ったところの社長が、いろいろなお店に連れていってくれたので楽しかったです。今じゃ会社に入ってもないんじゃないですか。

新谷さん:むやみに誘えないですよね。「セクハラ」に「パワハラ」。ひどいと、「残業代付きますか?」とか「業務命令ですか?」とか言う子もいますし。

ナオキーノ:寂しい世の中になってますね。そんなこと言われたら、アホらしくて誘う気もなくなりますよ。上の人に対しての憧れとかないんでしょうか。今はなんでもありになっちゃっていますもんね。

新谷さん:室内でも帽子を取らない人もいます。「室内に入ったら帽子は取りなさい」って当たり前の話をしているつもりですが…。

坪内さん:今の若者は皆帽子を被ったままの人が多いです。そうやって教えてくれる人や場所も少なくなってきましたしね。

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