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信念を強く持つ男性はとても魅力的

私がこの恋人に教えてもらったことは「信念を持つ美しさ」です。

ジョン・ウィックというキャラクターは、ファッションはもちろん、自分の生きる目的や仕事、そして復讐劇にさえも強い信念を持っています。そんな信念を全編を通して感じることが出来たので、この作品は見惚れるほど美しかったのでしょう。そして、この信念はジョン演じるキアヌからも感じるもの。自分が俳優であること、そして、演技や作品に対しての強い信念が心の中にあった。だから、あんなに落ちぶれたとか過去のスターだと言われようとも、こうやって華麗に最前線に舞い戻って来たのでしょう。

©Motion Picture Artwork ©2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. © David Lee

しかも、最高にかっこいいこの作品を選んで。自分の強い信念を一番美しく表現出来るのがこの作品だと思えたから、キアヌは自分の全ての力を注いだと思いました。そう、ジョンとキアヌの共通点は、この信念なのだと思うんです。ジョンの闇社会への華麗なる復活劇であるとともに、キアヌのスポットライトという陽の当たる場所への復活劇であるかのようです。(闇と陽、その両方を堪能出来る作品もなかなかありませんよね!)

FORZA読者の皆さんは、そんな信念をお持ちですか?

せっかくなので、この映画を自分の信念とは何なのか? と考えるきっかけにしてください。

ちなみに、冒頭に出てきた私の友人の結婚式で、久しぶりに彼女のお父様にお会いしました。お父様は「趣味は○○ちゃん♪(※娘の名前)」と言っちゃうほど、娘が大好きなとっても可愛い方。でも、本当はすごい方なんです。一流企業に勤めながらも何度もキャリアアップして、その勢いは未だに衰えず最近では大学院に通い始めたそうです。友達から、いつも父親の部屋から謎の声が漏れ聞こえて来ていて、なんだろう? と思っていたら夜中に英語の勉強をしているテープの音声だったという話を聞いたことがあります。

どんな状況でも、上を目指し続けるお父様の強い信念に、改めて驚かされました。そして、そんなお父様の信念は娘にも受け継がれていました。彼女が大学院に進学した本当の理由は、リア充生活のためではなく父親の姿を見ていたから。父親の姿に憧れて、自分ももっと頑張りたいと思ったからだそうです。

©Motion Picture Artwork ©2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. © David Lee

以前、聞いたことがあるのですが、スポーツなどの指導者の中でも、特に信頼される人は2つの要素を強く持っているそう。それは、指導者としての「信念」と選手への「愛情」です。この2つは人間の感情の中でも強いものであり、人に何かを伝えたり届けたりするのにとても大切なものだそう。そう、彼女のお父様はこの2つの要素を持ち合わせていたんですね。だからこそ、父の強い想いが娘にも受け継がれたのでしょう。

そんなことを考えながら、改めて目にするお父様の姿はとても立派で素敵で。なんだか、親子愛を描く映画を観ているような結婚式でした。この2つの要素はジョン・ウィックも同じように持ち合わせていたものです。殺し屋として華麗に仕事をする「信念」、そして妻への「深い愛情」。だからこそ、あんなにスマートなのに、彼の想いが痛いほどに伝わってくるのでしょう。

©Motion Picture Artwork ©2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. © David Lee

やっぱり、信念を強く持つ男性は、とっても魅力的。そして、そんな信念を持って自分の夢や大きな目標を一生懸命に語る姿が、私は大好きなんです。友達からは、そんな話を聞いていて面白いの? とか夢ばかりで現実的じゃなくない? と言われますが、こじらせ女の私にとって、それはまるで映画を見ているような気分。その人の中にある自分だけのストーリーを知れることが、そしてその想いの元となっている信念が何かを知れることがとても嬉しいのです。

それに、大人になっても夢を語れるって素敵ですよね。いろんな荒波に揉まれて、切ないかな、徐々に現実的になってしまう。だからこそ、余計に魅力的に見えてしまうのかもしれませんね。まさに、「少年よ、大志を抱け。」ならぬ、「スマフォーも、大志を抱け。」です。みなさん、いつまでも大志を忘れずに!!笑

©Motion Picture Artwork ©2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. © David Lee

そして、この映画ではキャラクターだけでなく、作品の全てに信念が貫かれています。なによりも、黒と赤という対照的な2色へのこだわりが最高にかっこいい。監督の信念はこの2色のコントラストを活かすことだったのか?? と思うほど。ジョンのファッションは基本的に黒。これが、めちゃくちゃキアヌに合っていてシャープさを引き立てている。その上にさりげなく赤が差し込まれているので、最高に映える。

さらに、映像でもこの2色の演出がすごい。ミュージックビデオではよく見ますが、事ある毎に映像の中にテロップが組み込まれていて(エンドロール以外で説明的にテロップが入る映画って実はすごく珍しい。監督は映像を汚されたくないからと最低限必要な説明だけをテロップで入れるのが一般的なんですが。)その文字の赤が作品の世界観を引き立てていて、めちゃくちゃかっこいい。黒いスーツや黒い照明・セットというダークな世界観の中に、赤いライトや赤いテロップがめちゃくちゃ映えるんです!

©Motion Picture Artwork ©2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. © David Lee

一瞬一瞬が計算しつくされていて、どのシーンを切り取ってもポスターカットになっちゃうような、そんな映像へのこだわりに強い信念を感じます。内容はとんでもない復讐劇だし泥臭いはずなんですが、とてつもなく洗練されていて、全てがかっこいいんです! これこそ、強い信念が貫かれている映像の美しさだと実感出来るはず。ちなみに、私はあんまり詳しくない部分なのですが、映画に出てくる車も時計も銃も全て相当洗練されているものばかりです。どれもスマフォーの皆さんの目がハートになってしまう逸品ばかりだそうなので、そちらにも是非ご注目くださいませ!

この作品は、本国では大人気だったらしく第二弾が来年2月に公開されます。さらに、既に第三弾の製作も決定しているらしい! 日本でも公開して欲しいのですが…残念ながら日本では全くヒットしなかったんですよね。私もほとんど前評判を知らずに、たまたま時間があった時になんとなーく観たらとんでもなく面白かったという珍しいと作品です。

でも、こんな偶然のような、でも、この連載でスマフォーの皆さんに紹介するという運命に導かれたような出逢いになったので、やっぱり映画って素敵ですよね。この連載が、皆さんにとって自分の信念に繋がるような素敵な映画との運命の出逢いのきっかけになって欲しいと改めて思うのでした。

それでは、今日も素敵な1日をお過ごしください♪

Photo:Riki Kashiwabara
Text:Natsuko Hidaka

Edit:栗原P

「ジョン・ウィック」
http://johnwick.jp/

【ひだか・なつこ】
小学校から大学までの16年間を附属の女子校で過ごした“こじらせ女”。(幼稚園もほぼ女子校だったので、それもカウントすると約20年間)幼い頃に家族の影響でエンターテイメントに目覚る。中学・高校をミュージカルに、大学生活を映画館でのアルバイトに捧げ、海外ドラマ廃人も経験する。映画やエンターテイメントとより多くの人を結びつけたいという想いから、放送局に入社。今でも毎週末は映画館で過ごし、これまで見た作品は約4000本。そんな映画への愛をこじらせ、コンシェルジュとして今回の連載を担当する。なつこのインスタグラムはこちら

 

 







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