異色を放つバンフォード・ミュルザンヌ
洋の東西を問わずオンリーワンを求めるのは至極真っ当な人の真理なのでしょう。ラグジュアリーブランドの多くはビスポーク部門を備えていますし、自動車業界より遥かに歴史ある老舗メゾンやジュエリーブランドも顧客に合わせ仕立てるのが基本的な姿です。
とはいえクルマならベース車両、ファッションならコレクションがあるように、その素となるカタチは必要です。無論、それらを逸品へと導く最高に神ってる職人もしかり。
時計界の異端児「Bamford Watch Department」率いるジョージ・バンフォードと、ベントレーのビスポーク部門「Mulliner(マリナー)」が作り上げた「Bentley Mulsanne Speed」。正式には「Bamford x Bentley Mulliner Mulsanne Speed」とアナウンスされています。
ロレックスを皮切りにラグジュアリーウォッチをカスタマイズするスタイルで成功を収めたバンフォード氏ですが、時計に詳しくない方のために少しご紹介します。
企業家の家庭に生まれたバンフォード氏ですが、なんと記念にデイトナをプレゼントされたのだそうです。それを彼は歓び有頂天に。そんなある日、パーティに出かけると氏を落胆させる出来事が・・・・・・。なんと多くの紳士たちが同じデイトナを腕に光らせていたのです!
ならば自分だけのデイトナを作ろうと試行錯誤。やっと完成した氏オリジナルのデイトナが評判となり、その後に起業するキッカケとなります。
さて、「Bamford x Bentley Mulliner Mulsanne Speed」をご覧になっていかがでしょうか。内外装は基本的にブラックアウト。じつにバンフォードらしいシックな佇まいを見せます。
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ボディカラー(ソリッド)とインテリアはベルーガと呼ばれるブラック系で。鮮やかなブルー系のパイピングはキングフィッシャー(カワセミ)。シートはセンター部分にファブリックを使用し素材のコントラストで魅了します。
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カスタムウォッチビルダーのバンフォードも、コーチビルダーを起源とするマリナーも、ともに顧客の要求を満足させるカスタマイズを生業とします。まさに究極のコラボレーションモデルの誕生です。
Text:Seiichi Norishige
ベース車両の参考価格:ベントレー ミュルザンヌ・スピード 3800万円
ベントレーモーターズ ジャパン
TEL:0120-97-7797(ベントレーコール)
■A World of Mulliner Possibilities