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SONY 元異端社員の艶笑ノート 女上司を「口説いた」つもりが…

2016.12.9
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2016.12.9

会社の寮を断り、ぼくだけアパートを借りる

ぼくが入社した時、新入社員はみな独身寮に入るならわしだった。自宅から通える人は別として、新人のような収入の少ない社員には福利厚生の一環として寮が用意されていた。

しかしぼくは入らなかった。人事との面談でも入寮を薦められたが丁重に断った。アパートを借りて一人で住むつもりだったからだ。

「もうキミの部屋は用意してあるんだが……」と、人事のオジサンは言った。
「それは申し訳ありません。でも入りたくないんです」
「せっかく寮があるのにアパートを借りるなんて、お金の無駄じゃないか」
「いいんです。ぼくのお金ですから」
「なぜそんなに寮を嫌がるんだね?」
「集団生活は苦手なので」
「集団生活っていったって、会社の寮はちゃんと部屋にカギもかかるし、大きなマンションに住んでいるのと同じだ」
「でもアパートに一人で住みたいんです」
「まだ給料だって少ないじゃないか」
「給料が少ないのはぼくのせいじゃありません」

ああ言えばこう言うの繰り返しとなり、やがて人事のオジサンはメガネが曇るほど興奮し、「もうわかった。好きにしなさい! こんなに寮に入りたがらないヤツははじめてだ」と口をヘの字にした。変態だと思われるかもしれないが、ぼくが寮に入りたくなかったのは、もし彼女が出来ても連れてこられないからだった。

©gettyimages

社会人になって思う存分やりたいことと言ったら、まずは競馬だったが、その次にしたいのは彼女を作ってイチャイチャすることだった。しかも彼女を連れて競馬に行ければ申し分ないと思っていた。

しかし寮なんかに入ったら行動の自由は奪われ、何をするにも筒抜けだ。当時はケータイもメールもなく、寮の電話を使うしかない。そんなことでは女と話しなどできない。多少の出費は覚悟してもアパートを借りるのはぼくとしては当然の決断だった。しかしそうとは言えないので、一人で暮らしたいからの一点張りで通した。

ちなみに、同期によれば、ぼくが入らなかったにもかかわらず、寮にはぼくの部屋が1年近くあったらしい。「松井」と名札がつけられた部屋が、誰も使わないまま、空き室だったらしい。らしい、と言うのはぼくは一度もその寮に行ったことがなく、聞いただけだからだが、空き室で使われない部屋がポツンとあるのは目立ったようで、「松井というやつは何でいつも留守なんだ」と、ぼくを知らないやつもぼくの名前だけは知っていたそうだ。

人事部の真木よう子
©gettyimages

やがてぼくは、人事部に気になる女性を発見した
先輩で年もだいぶ上だったが、今で言えばちょうど女優の真木よう子のような色っぽい人だった。人事部は社員の前に出ることが多いため、彼女の名前もちゃんとチェックしていた。ぼくは何とかして彼女と話すきっかけが欲しいと思った。

ある日のことだった。
仕事が終わって帰る際、通用口で彼女とばったり鉢合わせた。不意を突かれたようで緊張したが、このチャンスを逃しちゃいけないと思った。
「人事のXさんですよね?」
「はい」
「このあいだ○○研修でお世話になった営業の松井です」
すると彼女は、
「知ってるよ。あなたタクシーで通ってるでしょ」
(※ぼくは車を買わない代わりといってタクシーで通っていた時があった)
「何で知っているんですか?」
「だって見たことあるから。それに新人のくせに生意気だってみんな言ってたよ」
「それはすみませんでした」

しかし、しょげてる場合ではない。
「この後、何か用事ありますか?」
「どうして?」
「お茶にでもお誘いしたいと思って」

彼女は即座に、「この後用事があるから」
「じゃあ、明日は?」
「明日?」
「お願いします。どうしても話をしてみたいんです」
「でも明日は遅いから」
「何時でもいいです。待ってますから」
「本当に遅くなるかもしれないけど、いい?」
「いいです! お願いします!」
「どうしたの? 声、うわずってるよ」

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