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FASHION こじラグ

第16回 浮気心に火をつけて! エドワードグリーンのチャッカ

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自分が本当にイイと思う、一流品を買い集めていたら、無類の服好きが集まっているはずの編集部内でも「買い方がおかしい」「こじらせてる」と。自分じゃ、至極普通だと思っていたのに…。ホントにこじらせているのか確認すべく、自分が買ってきた愛しい服達を紹介していく企画「こじラグ(※こじらせラグジュアリー)」を始動させます。これがお買い物の参考になるかはわかりませんが…、世の買い物ジャンキーたちを安堵させられたら本望なのです(笑)。

ノスタルジーを感じながら…、僕もオトナになりました

さて、第16回めはエドワードグリーン(Edward Green)のチャッカ(ジョージ)ブーツ「シルバーストーン(SILVERSTONE)」です。先日紹介した「ウェストミンスター」を履いてからは、エドワードグリーンの888ラストに首ったけ。完全に浮気ゴコロに火がついてしまい、888ラストのモデルを追いかける日々が続きました。とは言え、888ラストの「チェルシー(CHELSEA)」は、202ラストに比べると見た目的にトキメかず…。セミブローグの定番「アスキス(ASQUITH)」は履くシーンが思いつかない…。想い届かず、アタックする前にフラれ続けていたわけです。

 

ところが出逢ってしまったんですよ、チャッカ(ジョージ)ブーツの「シルバーストーン」ちゃんに! ……90年代、ビースティ・ボーイズにドップリだった自分にとって、センターシームやワラビー、チャッカブーツをリリースしていたクラークス(Clarks)は、なくてはならない存在。最初は買えなくて、リーガルも履いてたっけ。クラークスの生産も手掛けていたアイルランドのパドモア&バーンズ(Padmore & Barnes)とともに、何足も何足も買いました。そんなパドモア&バーンズが倒産してからクラークスは中国生産となり、ハンドメイド特有の愛らしさも消え去り、あのシュッとしたシルエットを見ることはなくなって…。ただ、チャッカブーツへの憧憬は枯れることなく、素敵なモデルに出会えれば、過去を振り返るかのように恋してきたんです。うん、ノスタルジー。

 

このときのMCAは エアウォーク(AIR WALK )のRIPPLE BOOTかな…?
©gettyimages
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そこで「シルバーストーン」ですよ。さすがにカジュアルなクラークスと比べる感じではありませんが、なんとも美しい面構え。タバコスエードも筆舌に尽くし難い魅力を放っております。しかも、このコもダイナイトソールを履いてくれてるので、多い日…おっと、雨の日でも安心! そりゃ、浮気するでしょ。いろいろ投げ打ってでも飛び込むでしょ。今回も得意の清水ダイブでカードを差し出しましたよ。恋って、そういうもの。あれ? なんか話変わってきてるな(笑)。

話をクルリンパと戻しまして、タバコはハタチで辞めたんたんですが、なぜだかタバコスエードには惹かれるんです。このなんとも言えない色合いを見ると、まるで蜜に吸い寄せられる蟻のように判断基準が失われる…。なので、家にはタバコスエードが貯まる一方。この話はまた後で。

でも、この色ってかなり使えるんですよ。それこそ、グレーやネイビーとの相性は抜群ですし、デニムブルーにもハマる。となれば、ほぼどんな格好のときでも使えるわけです。先述したようにスムースレザーに比べて耐久性は劣りますが、この「シルバーストーン」に関しては毛羽立ってきてもカッコいいような気がしてるので、もちろん手入れはしますが、ガシガシ履いていこうかと。

この靴買ったときには、「トップスにアレ着たらカッコいいな」とか、「合わせるなら、あんなパンツだよな」とか、合わせるべき物と、次に買うべき物リストが頭の中をぐるりぐるりと駆け巡ってしまったんですね。それはまるで無限に広がって行くジグソーパズルの1ピースめを掴んでしまったかのように…。そりゃ、お金が幾らあったって、足りるワケがありませんよね。

Photo:Ko Maizawa
Text:Ryutaro Yanaka

『FORZA STYLE』シニアエディター
谷中龍太郎

さまざまな雑誌での編集、webマガジン『HOUYHNHNM』編集長を経て、『FORZA STYLE』にシニアエディターとして参画。現在までにファッションを中心に雑誌、広告、カタログなどを数多く手掛け、2012年にはニューバランス初となるブランドブックも編纂。1976年生まれ。

 



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