革靴とは思えない、履き心地の良さに足もメロメロ
第4回 [前編]はこちら。
そして、レンジャーモック。ローファーでお馴染みのVANラストを採用した、モカシンスタイルのカジュアルな一足で、モカの部分がソールに対して垂直な感じがなんとも言えません。確か以前にビームス プラス 原宿のオープン記念で発売されたのですが、その時は買えず、血眼気味に探していたんです。すると不思議ですねぇ、神様いるから。再度別注され、シガーコードバンで登場。なかなかレアなカラーのため、左右で微妙に色合いが異なるんですが、それもご愛嬌。カジュアルな顔の靴なので、ネガティブ履き(※左右で異なる靴を履くこと)気分で履いちゃってます。
「なんか左右の色違くない?」なんて興味を持たれたら、コッチのもの。革の希少性や色バリ、磨きの話なんかを巧みに話すんですが、この話でトキメいてくれた女性は未だ一人もおらず…。ただ、ガッツリ食いついてくるような女子はコチラがお断り申し上げたいです(笑)。
さぁ最後は、ブラックフリース バイ ブルックス ブラザーズ(BLACK FLEECE BY BROOKS BROTHERS)のフルブローグ a.k.a ロングウィングチップ。オールデンとブルックス ブラザーズの蜜月関係により、トム ブラウンが手掛けていたブラックフリースでもウィングチップをリリースするとのことで、いの一番で購入。
関係者曰く、独自のラストで仕上げているそうで、インラインにあるバリーラストのモデルとは異なり、つま先が薄くて意外とポッテリに見えない。トム ブラウンのスーツをはじめ、短め丈のパンツに合わせて履いていましたが、最近はマンネリ夫婦ばりに ご無沙汰。やっぱりカカトがデカめな靴は 好みじゃないのかもしれません。
さて、世のオールデン狂の方々に比べたらヒヨっこみたいなものですが、1足10万円弱ですから、オールデンだけでも…。「良い靴は、素敵な場所へと連れて行ってくれる」のは間違いない気がしていますが、これ買ってなければモルディブ辺りには行けてましたかね。
Photo:Ko Maizawa
Text:Ryutaro Yanaka
『FORZA STYLE』シニアエディター
谷中龍太郎
さまざまな雑誌での編集、webマガジン『HOUYHNHNM』編集長を経て、『FORZA STYLE』にシニアエディターとして参画。現在までにファッションを中心に雑誌、広告、カタログなどを数多く手掛け、2012年にはニューバランス初となるブランドブックも編纂。1976年生まれ。