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TRAVEL 彼女と行きたいコスパ宿

第37回 9/1 OPEN! 築160年の京都の町家がモダンな宿へ。

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旅好きなご夫婦の理想が形に「京旅籠むげん」

京都を旅するなら、歴史や伝統を感じさせる古い京町家に一度は泊ってみたいもの。とは言え、古い建物ならではの不便を感じることなく快適に過ごしたい。そんな方に「京旅籠むげん」をご紹介させていただきます。

日本中を旅して暮らしていた永留さん夫妻が、京都に根を下したのは3年前。その後、安政2年に建てられたという古い町家に出会い、宿泊施設を営む準備を始めたのだそうです。築160年の町家は傷みも激しく、リノベーションに2年の月日を要したのだとか。そのかいあって、古い建物のおもむきをしっかりと残しながら、現代的な快適さを備えた宿が誕生。いよいよ2016年9月から営業をスタートさせます。

部屋は全部で5室。坪庭に面して雪見障子が設えられた和室や、フローリングに布団を敷くスタイルの洋室、窓辺にデスクのようなスペースを設けた和室など、個性豊かな部屋が揃います。

また、一階にはすべて床暖房が入り、各部屋に洗面台とシャワーや浴室が設えられているんだとか。町家の雰囲気を楽しみつつも、快適に過ごせるように配慮もなされているんですね。

さらに、各部屋や共用の部分を彩るのが、オーナー夫妻が惚れ込んだ作家のアート作品。アーティストが補修した古い欄間をはじめ、木の家具や、唐紙作品、真鍮オブジェや写真などさまざまなアートがあちこちに使われています。まるで宿全体がギャラリーのようで、アート好きにはたまらないですね。気に入ったものは購入したり、作家を紹介してもらうこともできるのだそうです。


宿にはテレビはもちろん、時計さえありません。それは「ひととき日常を離れ、五感豊かに過ごして欲しい」というオーナー夫婦の想いが込められているから。女将のあふるさん自身も町家の空間を楽しんでおられるそう。「窓から差し込む光の角度や影の長さで、だいたいの時間は分かるんですよ。心をときほぐして、四季の移ろいや陽の光、部屋を通り抜ける風などを感じていただけたら嬉しいですね」。

また、店主の和也さんによる手作りの朝ご飯(要予約・別途700円)もおすすめです。和也さんは京都出身の料理家・麻育子さんに師事し、日々料理の腕を磨いているのだそう。季節の食材を大事にするのはもちろん、ごはんはガスの羽根釜で炊くというのですから相当のこだわり。美味しい朝ごはんはパワーの源、朝から元気がもらえそうですね。

もうひとつ「京旅籠むげん」には宿泊者のみの嬉しい特典があります。それは庭にある蔵で営業しているバーを利用できること。ご近所さんや友人など、オーナー夫婦と親しい人たちも顔を出すので、お酒を味わいつつ地元の人たちとの楽しい出会いも得られそうですね。オーナーの永留さん夫妻もずっと、日本各地で仕事をしたり滞在したりして地域の人たちと交流しながら旅を続けていただけに、「京旅籠むげん」では、宿泊客と京都の人々をつなぐ交流の場の役割も果たしたいと考えているのだそうです。

 

「暮らすように旅する」ことを愛する夫婦が営む宿ならではの、もてなしの心が満ちている「京旅籠むげん」。京都の町はいろんな観光地やお店が溢れていて滞在中は寝る間も惜しいほどですが、ここに泊るときは、どこにもでかけず宿にこもりたくなってしまいそうです。

今度の京都旅行は彼女とふたり、あまり予定を詰め込みすぎず、のんびり「暮らすように」過ごしてみてはいかがでしょうか。

 
Text:Miki Shirasu


「京旅籠むげん」
京都府京都市上京区北小大門町548-1 
080-9759-7235 
http://www.kyoto-machiya-ryokan.com/
Mail:info@kyoto-machiya-ryokan.com

料金:1万3,800円(1名) 
※休日は1,000円アップ、朝食は別途予約700円(税・サービス料込)



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