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「夫に死んでほしい妻たち」が急増中
離婚より未亡人がお得だわ、と妻・それに気づかない夫

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なぜ妻は夫に死んでほしいのか!?

小林:相性と言ってしまったらそれまでですが、私はやはり雇用や社会制度の問題が大きいと思っています。というのも、家庭内での力関係は、実は妻のほうが夫より上である場合が多いのですが、社会はまだまだ男性優位です。たとえば共働きの夫婦では、子どもができたときに育休をとらなければならないのは基本的に女性ですし、それどころか、妊娠や出産を理由に退職を強要されたり、職場復帰しても元の部署から外されてしまったりします。まだまだこの社会は、女性が妊娠出産後もバリバリ働ける社会にはなってないんです。キャリアを断絶させられた女性からすれば「仕事をしたいのに、女だからという理由だけで当然のように休んで育児をしている。なのに、夫は男というだけで存分に仕事ができて不公平だ」と、不満と恨みを溜め込んでいくのも無理はありません。

西内:確かにその気持ちも分かるのですが、私は未婚で働いているので、どちらかというと男性的な立場に立って考えてしまうんです。「そりゃ男性も、平日働いて土日育児はキツイでしょ」と思うのですが...。

小林:未婚の女性はそのように思われる方も多いかもしれませんね。ただ、実際にそのような働く女性が結婚して子どもができると「仕事は自分の努力でなんとかなったけど、子供はまったくコントロールが効かない! 寝たい時に寝られないし、育児って本当に大変! 仕事のほうがよっぽどラクだったわ!」と思うようになるんです。なので、夫に対しては「あんたは仕事だけしてればいいなんて、ラクで良いわよね......。死ね!」という気持ちになってしまうようですね。

子育てより仕事の方が楽だった、と妻

西内:「仕事のほうがラク」という視点はありませんでした。でも、たしかに子供は思うように言う事を聞いてくれませんもんね。ちなみに、夫に殺意が芽生えている妻たちは、皆さん声に出して「死ね!」と言うんですか?

小林:言いますね。それから口には出さないけれど、心の中で思っているという人もいます。あるいは少し表現をやわらかくして、「いなくなればいいのに」と言う人も多いですね(笑)。

西内:でも、実際に夫がいなくなったら、寂しいんじゃないですか?

小林:ところが、本当にそうでもないらしいのが怖いところなんです。離婚した人に話を聞くと、皆さん晴れ晴れとした顔で「一人って最高!」と言うんです。また、年配の方で夫を亡くされた方も、楽しく習い事をしたりして、人生を謳歌されていますね。

西内:それなら、結婚なんてしなければいいのに! と思ってしまいます(笑)。

小林:そうではあるのですが、やはりまだまだ植えつけられた常識の中で生きていると「子どもを産むには、結婚しなければならない」という義務感と焦りに駆り立てられてしまうようですね。経済的に自立できる女性なら、離婚という選択肢があるのでまだ救いがあるのですが、そうでない女性は「離婚はできない、ならばいっそのこと、夫が死んでくれれば...」と思うようになるわけです。

西内:著書に、「離婚するより死んでくれるほうがお得」と、恐ろしいことが書かれていましたよね(笑)。

離婚より死んでもらう方がお得!?

小林:事実、「離婚は損だから夫が死ぬのを待っている」という女性も多いです。というのも、住宅ローンを夫の名義に一本化していれば、夫が死んだときに団体信用生命保険で清算できますし、条件が揃えば遺族年金の支給額が月々10万円にもなる場合があります。シングルマザーが働いても思うような収入を得られないとはいえ、家賃がいらず、遺族年金が加わるなら、生きていくことはできますよね。だから、その生活に憧れている主婦がいるのは確かです。

西内:恐ろしいです...! また、夫のことを「人手」よばわりしている奥様もいらっしゃるのには笑ってしまいました。

小林:そうですね。インタビューすると、「離婚したいけど、人手が足りなくなるから、一応夫はいたほうがいい」というような表現をする人は多いです。夫のことを「人手」「人材」としか考えられなくなってしまっているんですね。

西内:でも、いくら憎らしい夫だとしても、「人手」「人材」と考えれば「人件費もかからない」し、「外で稼いでくる」し...、なかなか条件の良い「人手」ですよね。

夫は「人手」である

小林:言われてみればそうですね(笑)。

西内:でも、そんな妻たちも、「夫の浮気は許さない」という人が多いと思うのですが、それって、「夫が他の女性と良い関係になるなんて、嫉妬する!」という意味ではないんですかね?

小林:おそらく違うでしょうね。そこに愛が残っていれば嫉妬になるのでしょうが、私がインタビューした感触では、「こっちは忙しく家事や育児をしてるのに、何一人で遊んでるんだ!!」という恨みの感情だと思います。

西内:家事さえなければ自分も浮気したいと思っている妻は多いんでしょうね。

小林:本にも書きましたが、彼氏を作ることが当面の目標だとおっしゃる方もいましたね。

西内:でも、今の女性は自立しているから「夫死ね!」と思えるわけで、今の60代以降の「亭主関白世代」の女性は、「夫死ね!」なんて思わなかったんじゃないですか?

小林:それが、逆なんです。かつては女性が今よりずっと弱い立場にあったので、口に出して「死ね!」と言えなかっただけなんだと思います。我慢していた分、恨みの度合いは団塊世代の妻たちの方が大きく、より強く夫に「死んでしまえ!」と思っていても不思議はありません。

亭主関白世代の女性こそ殺意を持っている

西内:だから熟年離婚も多いんですか?

小林:昔は亭主関白だったという男性に聞くと、「定年退職してからというもの、妻に捨てられたら大変だと思い始め、妻に何かを言われたら『 おっしゃる通りです!』と言うようになりました」と言っていました。

西内:亭主関白だった夫への、妻の逆襲...怖いですね。

小林:まさに逆襲ですね。こうしたケースはわりと多く、団塊世代くらい妻は、「そんなに私の言うことを聞くようになって、昔よっぽど後ろめたいことでもしていたのね!」と、かえって逆上したりすることも。立場が逆転するわけですね。

西内:背筋が凍るようなお話ですね。もしかすると、恨み合ってこそ、夫婦なのでしょうか...(笑)。そんなこんなも含め、一人の人とそれほどまでに濃密な関係性を体験することは夫婦以外ではできないと思うと、ある意味では夫婦も人間関係の一つの形として、興味深く、素敵なものとも言えるのかもしれませんね。

小林:そうかもしれません。「生まれ変わっても今の夫/妻と結婚したいですか?」というアンケート調査はよく目にしますが、どれを見ても夫が「はい」と答えることが多い反面、妻は「いいえ」と答えることの方が多いというのは、とても興味深いところです。

西内:妻って、夫のことが嫌いな生き物なんですね。

小林:でも、西内さん含め、読んでくださった読者の方には結婚に希望を失わないでほしいとも思うんです。本に登場していただいた方が言っていました。「『死ね!』と思える間は、まだ愛情がある証拠。愛情がなくなればそれすら思わず無視するようになる」と。

「死ね」は愛情がまだある証拠!?

西内:ギリギリの愛情ですね...!

小林:はい。慰めになるかどうかは分かりませんが、「死ね!」は愛情表現という考え方もあるということを忘れずに、結婚に希望を捨てないでいただけると幸いです。結婚するかしないか、どちらが幸せかは、もちろん皆様次第ですが...。

西内:では、最後に、世の中の妻の多くが「夫に死んで欲しい」と持っている中、それでも夫婦仲が良い方もいらっしゃると思うんです。「妻に死んでほしいと思われていない夫」の特徴をお教えいただいてもよろしいでしょうか?

妻に死ねと思われないためには!?
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