...「モテる男性」というのは、ほぼ例外なく、「女性好き」なんですよね。間違ってほしくないのは「美人好き」ではなくて、「女性好き」だという点です。美人でもそうでなくても、「女性という存在自体が大好き」...そういう男性がモテるんです。実は、男性の「モテ」って、その男性のいわゆるスペックというものにはあまり関係がないんです。例えば、福山雅治さんはもちろんスペック的にもモテると思うのですが、彼はスペックでモテているだけではないんです。福山さんは、特に美形とは言えない女性のことも「綺麗」「かわいい」と心から褒めていることが多く、そういう「女性という存在自体を愛している」ところが、彼の「モテ」の秘密なんだと私は思っています。同じように、ブラックマヨネーズの小杉さんも私の周囲の女性に人気が高いのですが、彼も広く女性を愛する心があるからこそ、モテるんだと思います。
ーモテたい、または結婚したい男性は「美人好き」ではなく「女性好き」になれということですね。ちなみに、「未婚当然時代」といえど、まだまだ結婚したいと願う女性はどうすれば良いですか？
男性が女性との結婚を決意する、または女性のことを好きなる瞬間って、女性よりもハッキリと決まっているものではないと思うんです。男性たちに話を聞いていると、ふとした日常の中で「あれ、この子といると、幸せな時間を過ごせているような気がするな」と気づきはじめるというパターンがほとんど。なので、女性は男性に対して「私のことが好きなのか否か」といきなり詰め寄ったりしないで、まずは男性に心地よい時間を与えられるように心がけるといいんじゃないでしょうか。
ーところで、著書にあった「結婚相談所におけるお見合いのルール」に目から鱗でした。「婚前交渉禁止」「最初は同時進行OK」「3ヶ月経てば交際が始まるものとする」など...。
そうですよね。結婚相談所には、会社にもよりますが様々なルールが存在しています。基本的には婚前交渉は禁止、違反した場合には成婚料を払って、即退会となりますし、交際して6ヶ月経過すると、「成婚退会」とみなす相談所もあります。
ーそれだけ多くの結婚相談所やお見合いサイトの取材をされていて、「結婚」に対する価値観の変化などはありましたか？
はい、「未婚当然時代」というタイトル通りなのですが、今や「未婚であることも当然」の時代になってきているとの思いをよりいっそう強くしました。そして、未婚者がこれだけ増えたのは、雇用が安定しないせいだったり、女性が社会進出をするうえで制度が整っていないから...。などの理由が大きいと思うのに、未婚者個人が責められたり、未婚者自身が引け目に感じている現実が実際にはある。それゆえに、生きにくさを感じている人が多いとも感じましたので、これからは、未婚者はもちろん、既婚者も、「今という時代が、未婚であることも当然の時代なのだ」としっかりと認識をしていただいて、そのうえで、個人個人が「どんな人間関係を築いていきたいか」を考えたり、行動していくといいんじゃないかと思いました。取材した人の中には、婚活を頑張っている人はもちろん、シェアハウスやゲストハウスなどで知らない人と交流を始めたり、見知らぬ土地への移住を実行した一人暮らしの女性もいました。いろんな生き方があって、やり方次第ではそれぞれが充実できるということを広く知っていただいて、たくさんの人がより自由に生きられる世の中になればいいなと思います。
...より自由に、より制度にとらわれない考え方を。現代において我々は、既存概念や既存制度に振り回されるのではなく、自身で思考することでのみ、孤独から逃れることができ、また、真の絆を手に入れることができるということなのかもしれません。「既婚だから」「未婚だから」...幸せや孤独の基準を婚姻に求める時代は、もう終わったのかもしれません。
Edit,Text：Yuko Nishiuchi
▶︎にらさわあきこ「未婚当然時代」
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【編集者・ライター：西内悠子】1988年兵庫県出身、同志社大学文学部哲学科卒。新卒でavexに入社し3年間OL。その後、フリーランスとなる。「貧乳女子大生の就活日記〜オッパイはつかめないけど人事の心はつかむゾ♪」がアメブロ大学生ランキング1位を獲得したという黒歴史の持ち主。
