Vol.23「うなぎ」へのこだわり。四代目に引き継がれた想い。
うなぎ専門店「うなぎ 藤田」白金台店

人気企画『私をゴハンに連れてって』。今回は美女ごはん初登場の“うなぎ専門店”へ。「身体を動かすことが大好き」というアクティブ美女、宇野泰子さんと共にご案内いたします。

「ある程度の年齢を重ねないと、なかなか『和食』ってチョイスしないですよね。がやがやとした場所を避けて、日本酒を酌み交わしながらゆっくりと語り合う、そんなひと時が理想ですね」と宇野さん。さてさて、そんな美女の理想を叶えてくれるであろうお店「うなぎ 藤田」とは...。

モダンな外観のビルを三階まで昇ると、その外観とは対照的な黒塀。その中央にかかる「うなぎ 藤田」の文字が染め上げられた白い暖簾が目に入ります。暖簾をくぐり、店内に入るとガラス張りの焼き場が目に入り、自然とお料理への期待感が膨らみます。

焼いている様子を目にしながらお食事可能な奥行のあるカウンター、そしてお食事が目の前に運ばれるまでの時間をゆっくり待っていただけるようにと考えられ、テーブル間隔がゆったりとられたテーブル席。

髄所に組み子細工が施され、すっきりと仕上げられた欄間のような空間と、秋には銀杏並木が美しい白金台プラチナ通りに面した大きな窓から差し込まれる自然光...。四代目店主の藤田将徳さんご自身がイメージして作り上げられたこの店内は、ご本人の人柄をまるで反映させたように、なんとも居心地のいい空間に作り上げられています。

こちらで使用されているうなぎは浜名湖産を中心に、安心できる国内産が使われています。国産のうなぎは外国産と比べて、うなぎ独特の臭みが弱いことが特徴。そのうなぎを150ｍの深さからくみ上げた冷たくて清らかな浜松の井戸水の中で、エサを与えず約一週間泳がせます。この“活かし込み”という工程が加えられる事によって、さらに臭みを取り去り、身がグッと引きしまって、弾力のある本当に美味しい身質に仕上げることが出来るのです。

「うなぎ 藤田」では“活かし込み”の為に水質とその確保は最も重要と考え、“井戸水”が涸れないよう、予備の井戸を掘削するという念の入れようです。

良質なうなぎに使用される“うなぎ屋の命”とも言われるタレは、三代目によって完成され五十余年継ぎ足し継ぎ足し使い続けられ、大切に守られてきた“秘伝のたれ”。延々と繰り返された“焼き”の作業の中で、うなぎの旨みがたっぷりと漬け込まれており、このタレにくぐらせながら備長炭で焼き上げられたうなぎのお味は...「とっても美味しい！ ふっくらで柔らかいうなぎですね。臭みを取る工程にこだわっているだけあって、全く臭みがない！ それにこの秘伝のたれは甘すぎず、さっぱりとしたお味。なんだか深い味わいに歴史を感じますね」と美女はご満悦。

丁寧に焼き上げられたうなぎをそっと寝かせている“ごはん”は、店主自らが厳選した佐久市のこしひかりが使用されています。

また、夜ならぜひお食事とお酒も飲みたいですよね。お勧めは浜松の日本酒「開運」850円（税別）。穏やかで落ち着いた香りと軟らかい飲み口だが口切れもよく飲み飽きしないそう。女性にも飲みやすいお酒です。

「うなぎが嫌いの方が、ここのうなぎだけは食べられるんだよね～なんてお声もいただくんですよ」と語る四代目の笑顔に技術のみならず、“うなぎを大切にする心”も代々引き継がれていることを感じます。

「うなぎを焼く父の姿が本当に恰好よかった！ 父の働いている姿を見てほかの職業に就くつもりは全くありませんでしたね」という四代目の藤田将徳さん。お父さんの働く姿を見つめながら、かつて将徳さんが思ったように、目下息子さんも他の職業には就くつもりはないよう...。

「よかった！じゃあ五代目も決まっているんですね！こんな美味しいうなぎのお味を絶対絶やしてはいけませんよね」と美女も一安心。都会の一角で堪能できる伝統の技と味。香り豊かな老舗のとっておきの味わいをぜひ大切な人と一緒に訪れてみては？

Text : Akiko Uehara

 

『私をゴハンに連れてって』Vol.23
浜松「うなぎ 藤田」白金台店
住所：東京都港区白金台4-19-21
　　　白金IGAXビル3階
電話：03-6432-5636
Fax：03-6432-5637
営業時間：ランチ　11:30～14:00
　　　　　ディナー17:00～21:00（L.O.21：00）
定休日：月曜日
サイト：www.unagifujita.com/