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ブルネロ クチネリが教えてくれる
「人間主義的経営」とは?

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イタリアから学ぶ、「地方創生」へヒント

弊誌編集長の干場もこよなく愛するイタリア発のラグジュアリーBrunello Cucinelli(ブルネロ クチネリ)は1978年の創業から、カシミアを中心としたプレミアムな製品が世界中の富裕層に支持され、ミラノ証券取引所に上場するなど、クリエイティブのみならず、ビジネスという意味でも成功を収めています。

その傍らで地域再生に取り組み、あえて大都市ではなく、妻の出身地であるソロメオ村を拠点に、働く人々の尊厳を大切にしながら何千人にも及ぶ雇用を創出してきました。さらに、創業者のブルネロ・クチネリ氏は、地域の自然や風景、文化の再生をライフワークとして、多くの私財をつぎ込んできた人物としても知られています。

彼が家族と共に運営する財団「ブルネロ&フェデリカ・クチネリ財団」は昨年、東北経済連合会の創立50周年の記念事業「東北発!未来創生プロジェクト」をサポート。11月には東北から若者11名を招いて、イタリアのウンブリア州都ペルージャの近くにあるソロメオに開いた職人養成学校で2週間の研修を行いました。

この村でのモノづくりは服飾だけには限らず、オリーブなどの採取も行われています。

近年、イタリアでは職人の手仕事に対して正当な評価がなされていないこと、そして対価が支払われていないことなど、職人の専門技術が崇高さを取り戻し、その技術の継承を行なっていく必要性を感じていたクチネリ氏は、この学校を設立しました。高い倍率を勝ち抜いて入学した学生は、給与を受け取りながら技術を学ぶことができ、コースの終了後の選択は自由ですが、多くの学生がブルネロ クチネリ社の就職を望んでいます。

今回の研修で11名の若者が体験したソロメオ学校のカリキュラムは服飾以外に、園芸や造園などを含む5つのコースでした。想像していた何倍も難しい職人の手仕事と、地域が持つ文化的資産や特有の風土が持つ可能性に触れ、彼らが学んだことは、自分たちの地元の職人の技術や手仕事を誰よりも深く理解することで価値を見出し、広く伝えていくことの重要性でした。

高い技術を持つ職人の手仕事を直に体験することでイタリアの文化に触れる研修生たち。

去る3月10日(木)に行われた報告会では、パネラーとなった若者6名の真剣な眼差しからも、この研修が意義あるものであったことが伝わります。

8月30日(火)にはブルネロ・クチネリ氏も仙台に訪れます。世界的に注目されている氏が提唱するビジネスと社会支援の両立をモットーとする「人間主義的経営」が撒いた種はこれから東北にどのような実を結んでいくのでしょうか。そこには「地域創生」へと繋がる多くの可能性が広がっているのです。

Text: FORZA STYLE

【問い合わせ】
ブルネロ クチネリ ジャパン
03-5276-8300
www.brunellocucinelli.com

 



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