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【連載】九島辰也の CAR STYLE VOL.2 「ロールスロイス ドーン編」

2016.3.27
2016.3.27

そいつは音もなくやってくる

ドーンというクルマが登場した。ロールスロイスの話である。ドーンは「夜明け」という意味をさす。ヘリテージを重んじるブランドだけに過去のモデルへのオマージュでこうなった。国際試乗会が行われたケープタウンのリゾートホテルにはたくさんの新型ドーンとともに1952年型のシルバードーンが飾られていた。個人的には新型車と同じくらい興味がある。

中央:1952年に生産された「シルバードーン」
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それはさておき、ロールスロイスの名前には一定の法則があるのをご存知だろうか。ざっくり挙げてみると、「ファントム(亡霊)」、「ゴースト(幽霊)」、「シャドー(影)」、「クラウド(雲)」、などだ。「レイス」も「ゴースト」と同じような意味となる。で、これらの共通点といえば……、そう、音もなく忍び寄ってくるもの。つまり、今回の「ドーン」を含め、ロールスロイスはけたたましいエンジンで見せつけるスーパーカーとは違い、ご主人様のお供としてジェントルに立ち振る舞うシロモノというのがわかる。なんとも階級社会の確立した英国らしいネーミングではなかろうか。


そのドーンは、4人乗りのオープンエアモデルである。4ドアサルーンのゴーストからはじまった新世代のロールスロイスの一員だ。ゴーストのあと、2ドアクーペのレイスが追加され、その屋根開き版としてリリースされた。

ではなぜ、派生モデル同士でありながら名前がすべて違うのか。ちなみにトップエンドに君臨するファントムシリーズは、サルーンをファントム、2ドアクーペをファントムクーペ、オープンモデルをファントムドロップクーペと呼ぶ。

それをロールスロイスCEOに直接尋ねると、「いい質問ですね」と微笑みながらこういった。「ドーンはレイスドロップヘッドとはいえないほど、大きく手が入っています。ボディ構造はほとんど専用、アウターパネルも80%はオリジナルです……」と。つまり、時間とお金をかけ、エンジニアリング的にはまったく違うクルマをつくったとうことだ。そういえばプレゼンテーションでも「妥協なき……」というフレーズを頻繁に口にしていた。


そんなドーンのスペックを簡単に紹介すると、ボンネットの下には6リッターV型12気筒エンジンがおさまり、最高出力570馬力を発揮する。トランスミッションは8速ATという組み合わせだ。ただこのあたりは多く語るまでもない。「必要にして十分」と記載されてきた歴史はそのままで、今回もその圧倒的なパワーには驚かされた。まさにタキシードの下には鍛えられた肉体がひそんでいるといった印象だ。ソフトトップの開閉は時速50キロ以下なら走行中も稼働可能。スイッチひとつで20秒もあれば頭上に青空が広がる。


ところで、ロールスロイスのクルマには常に専用の傘が備わっているのをご存知だろうか? 4ドアでは運転席のドアの中に、2ドアではドアを開けたときの受け側、つまりフェンダーの中に隠される。前者は後席用にドライバーが、後者はドライバーが自分用に取り出す。こんなウンチクを持つのもホンモノを知る大人のカーガイになるひとつかも。この説明でよくわからなかった方へ是非ディーラーに行ってその目で確かめてみてはいかが?

Text: Tatsuya Kushima

【プロフィール】

九島辰也
モータージャーナリスト兼コラムニスト/日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員/2014-2015日本カーオブザイヤー選考委 員/日本ボートオブザイヤー選考委員/(社)日本葉巻協会会員http://www.tatsuyakushima.com/index.html

 

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