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【PR】九島辰也が紡ぐ物語MINI コンバーチブル in California

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「新型MINIコンバーチブル」で爽快にドライブを。

個人的にミニのイメージはロンドンが強い。しかもかつてメイフェアという特別仕様車があったことに象徴されるように、いわゆる富裕層エリアでその姿を見かける。

それこそ、ジャガーやランドローバー、ベントレーやアストンマーティンはもちろんのことだが、それに引けを取らないオーラを街角で発揮している。ちなみにこのとき見るミニのボディカラーはほとんどがブラックやシルバー。ロンドンらしいスノッブな大人の雰囲気を漂わせている。

これに対しカリフォルニアのミニは少しばかり雰囲気が違う。ロサンゼルスのダウンタウン、ビバリーヒルズ、サンタモニカあたりで見かけるのはコンバーチブルばかり。しかも赤や黄色、ブルーといった鮮やかなボディカラーが目立っている。

カリフォルニアと言えば海の見える海岸線を、そして青空の下を駆け抜けるオープンカーを想像する読者も少なくないはず。そんなシチュエーションにピッタリなミニが新型ミニコンバーチブルとして発表された。今回、ロサンゼルスの中心地をベースに、ハリウッドヒルズから山道に入り、マルホランドドライブで景色を楽しみながら、マリブ、そしてサンタモニカまで試乗する機会を得たのでミドルエイジな読者へ向けてレビューをお届けしたい。

3世代目のミニをベースとする新型MINIコンバーチブルは昨年秋の東京モーターショーでワールドプレミアとなったことでも話題となった。シンプルでどこか落ち着いた大人のイメージになったミニブースでは、海沿いのリゾートを想像させる雰囲気づくりで来場者の目を惹いたことを記憶する。そしてそこに飾られたミニはこれまでとは明らかに違う装備がなされていた。そう、それは英国国旗、ユニオンジャックの柄を描いたソフトトップである。

このソフトトップの柄はプリントではなくしっかり縫われたものだった。確かにプリントでは雨風による経年劣化は避けられない。だが、はじめから縫ってあれば劣化はこれまでのトップと変わらないことになる。

きっとこのサイズの大量生産を目論むクルマであれば、たいていのメーカーはプリントで済ませるであろう。その方が生産効率がよく安くつくることができる。だが、ミニは違う。あえて手間のかかることを優先する。そこにサイズだけでは図れないミニのプレミアム感があるのだ。冒頭に記したように、ジャガーやベントレーに引けをとらないほどの強力なオーラを発するのはそんなところと関係している。歴代モデルの開発陣のこだわりは半端じゃないし、カスタマーもそんなミニを期待している。

そのソフトトップは開くまでに18秒、時速30キロ以下なら稼働するようになっている。なので信号待ちで作動中シグナルが青になっても慌てることはない。ゆっくりと走り出せば一連の動作は終わる。女性を乗せてのドライブ中に、急な天候の変化にもスマートに開閉作業をこなせばポイントアップするに違いない。

トップを開いた状態で目に入るインテリアの質感もまた注目に値する。ミニらしいポップな雰囲気を残しながらも3世代目に入りクオリティの高さはなお向上した。レザーシートをアップで写真におさめれば、フルサイズの高級サルーンと見間違えることだろう。まさに大人の乗れるコンパクトカーといった仕上がりである。

また、今回は2世代目モデルより若干だがサイズアップしていることもあり、キャビン空間は広くなっている。特にリアシートの居住性が上がっているので、4シーターオープンとしての使い道は広がったはずだ。オープントップにすればリアシートの開放感が、晴れた青空の下、気の合う仲間とのドライブをさらに盛り上げてくれるはず。ラゲッジ・スペース容量も25%アップした点にも注目したい。コンパクトながらスーツケースなども十分入るスペースがある。旅行、またビジネスシーンでも単なる移動ツールとしてではなく実用性も向上したといえる。

個人的に気に入ったのは、ロールオーバープロテクションが見えづらい場所に移されていること。もしものときに必須な安全装備ではあるが、普段使わないものだけに目立たせる必要はないと思う。

今回の試乗会でステアリングを握ったのは2リッター直4ターボエンジンを搭載するクーパーSのマニュアルシフトとオートマ(6速ステップトロニック)であった。6段変速のマニュアルシフトが用意されるのもミニならではのこだわりであり、個性である。(※日本仕様は6速ATのみ)。

“ゴーカートフィーリング”を謳い続けるミニならではの設定といえるだろう。イマドキは2シータースポーツカーでさえマニュアルシフトを設定するメーカーは少ない。シフトレバーをスムーズに扱うのも大人の男を格上げする技のひとつと言えそうだ。左手首にダイバーズウォッチでもはめていれば、スポーティなライフスタイルを演出できる。

走りは至ってスムーズで、これまで通りのスポーティな感覚を得る。左右にステアリングを揺さぶってもボディはひとつの塊として動き、一拍おいてリアが向きを変える……なんてことはない。ボディ剛性はかなり高い。

実際、プレスからのへの問いかけに対し、開発陣は剛性の高さを強調していた。屋根が開いているときこそ、ゴーカートフィーリングな走りができなくてはならない、と。その意味では見事に実現されている。しっかり補強されたボディはハッチバック同様キビキビとワインディングを駆け抜けた。

また、今回はMINIドライビングモードなるものがオプション設定される。モード変更で、アクセルペダルやステアリング特性、ギア特性、ダンパー特性のマップ変更できるというものだ。簡単に言えば、“スポーツ”にすると各部がスポーティに、“グリーンモード”にするとエコを前提としたセッティングになる。まさに時代に見合った一台だ。

 

以上が、最新のミニのキャラクターであり、今回のコンバーチブルにつながるポイントである。ミニはオンリーワンの存在。このサイズの中にクルマ好きが要求するものをすべて詰め込んでいる。

そう考えるとこのミニコンバーチブルがなんて贅沢なクルマなのかと思えてくる。最先端の技術とスポーティでかつ安全な走り、それでいて心地よい風まで感じられるのだからこの上ない。今回は春先のカリフォルニアであったが、もうすぐ日本でも桜舞い散る中を駆け抜けられだろう。そのときこそコンバーチブルの醍醐味を得るに違いない。

Text: Tatsuya Kushima

 下記画像をクリックいただくと、MINIオフィシャルサイトにて360度の迫力ムービーで爽快なドライビング体験をお楽しみいただけます。


 

【プロフィール】

九島辰也
モータージャーナリスト兼コラムニスト/日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員/2014-2015日本カーオブザイヤー選考委 員/日本ボートオブザイヤー選考委員/(社)日本葉巻協会会員http://www.tatsuyakushima.com/index.html


 
 



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