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BUSINESS 東京独身レポート

Vol.5 “モテたい”その一心で、
一流広告マンになった男

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川端:...引っ越そうとしたら、引越しの2週間前になって「やっぱり一緒に住まれへん、好きな人ができてん」と言われたこともありましたねぇ...。

西内:それはお気の毒に。家なき子になっちゃいますね。

川端:そうなんですよ。どれだけ大家さんに頭をさげたことか。結局大家さんが優しくて、家なき子にはならずに済みました。

西内:でも、彼女なき子になってしまいましたね。そういう時って、彼女を必死で引きとめたりしないんですか?

川端:しないですね。「他に好きな人ができなたら、仕方ないな」と、それだけ言いました。

西内:すごい、理解があるんですね。

川端:だって、女の人の心変わりってそういうものじゃないですか。何を言ってもどんでん返しなんかできないことは分かってるんですよ。女の人の切り替えの早さたるや、半端じゃないですからね。

西内:たしかにそうですね。でも、そんなに衝撃的なフラれかたをしたのに、そこまで寛容な川端さんは男らしく素敵だと思います!

川端:いえいえ、その子は破天荒なところはあるけれど、すごく信用できる子だったんですよ。なので、その子が決断したということは、しっかり考え抜いた結果なのだろうと思い、身を引きました。僕に悪いところがありましたし。

西内:辛い辛い思い出を語っていただきありがとうございました! ところで、お仕事のことについてもお聞かせいただきたいです。今のお仕事ではどのようなことをされているんですか?

川端:広告代理店で営業をしています。お客様、スポンサー様の窓口なので、スポンサー様から頂く課題を解決したり、より良い広告にするためにはどうしたら良いかを考え企画提案したりする仕事です。新卒で入社したのでもうすぐ12年目になりますね。

西内:営業のベテランさんですね! もともと広告代理店で働くことが夢だったんですか?

川端:そうですね。同志社大学のラグビー部で「フィットネスリーダー」という重要な役割を任せてもらっていたこともあり、就職活動自体はあまりできなかったのですが、その中でも希望する広告代理店に入社できて日々感謝しながら仕事をさせていただいています。

西内:お仕事をされていて、特に楽しいことって何でしょうか?

川端:楽しいことは、広告営業の仕事って、クライアントさんによって社風も商品も課題も違うんですね。だから、もちろんその解決方法も違う。だからこそ、色んな職種の様々な視点、価値観、アイデアを持った人と出会うことができるので、チャンスに恵まれればどんどん経験や知識や人脈の幅が広がるんですよね。それが喜びで今の仕事をやらせてもらっています。会社に入った頃には知らなかったことが趣味になったり、“いいな”と思えるようになったりしたので、人生、トクしてるんじゃないかと思います。

西内:刺激的な職場なんですね。

川端:そうですね。女性にも同じくらいの刺激を求めてしまうのが僕のいけないところなんですが...。

西内:刺激的な職場で楽しいお仕事をされていて、その中でも最もやりがいを感じる瞬間ってどんな時ですか?

川端:僕がやっている広告営業の仕事というのは、1人では何もできない仕事なんですよ。なので、クライアントさんとスタッフ分け隔てなく、「大変だったけど、やってよかった」と皆で言える仕事が理想なんですよね。その理想を達成することにやり甲斐を感じます。やっぱり、ずっとラグビーをやっていたので、チームがハッピーなのが嬉しいんだと思います。あとは、クライアントさんからの「ありがとう」は大きなやり甲斐の1つですね。

西内:人に喜んでもらえる仕事って素敵ですよね。それで、クライアントさんも川端さんも消費者もハッピーになる訳ですもんね。

川端:そうですね。ただ、もちろん辛い時もたくさんありますよ。極論、「明日の朝に息を引き取ってないかな」と思う時もあるくらいですから...(笑)。

西内:息を引き取るにはちょっと早すぎる気がします。ご希望されている結婚もまだですし、もうちょっと頑張られてはいかがでしょう。

川端:そうですね..(笑)。

西内:では、そんな川端さんのお仕事の野望や目標は何なのでしょう?

川端:そうですね、最終的な夢はtotoBIGを当てて、京都でオムライスとナポリタンが美味しい喫茶店のマスターをすることです。

西内:そうですか。totoBIG、頑張ってください。ところでお話は変わりますが、同志社大学のラグビー部は本当にモテますよね。私が同志社大学に通っていたころも、そこらじゅうに「同志社VS立命館」のラグビー試合のチラシがあって、それを女子たちがキャーキャー言いながら持っていくという光景を何度も見ていました。川端さんも、ラグビー部でモテたんじゃないですか?

川端:と、思うじゃないですか? それがモテなかったんですよ。僕の場合、これまで全ての動機が「モテたい」なんです。部活も就職も「モテそう」という基準で決めてきましたから。中学から同志社なのですが、中学も高校も、家族に「ラグビーやっとけば、モテるで」と言われたのでラグビー部に入ったんです。しかし、モテませんでした...。

西内:家族、嘘つきですね。

川端:そうなんです。というか、同志社でラグビー部というと確かに一目置かれる存在にはなるんですよ。一番有名で強い部活だったんで。でも、だからといってモテる訳ではないんですよね。

西内:でもさすがに、同志社大学のラグビー部で重要なポジションにいるとモテませんか?

川端:いえ、モテませんでした。一応彼女はできたこともありましたが、特にモテる訳ではありませんでしたね。彼女ができたことにより、コンパに呼ばれる序列でも後回しにされてしまいましたし。

西内:でも、さすがに川端さんのお勤めになっている大手広告代理店に入社したとなるとモテませんか? 女子はみんな狙ってますよ、大手広告代理店の営業マン!

川端:そんなことないですよ。もちろん、コンパの機会は多いですが、キャラ的に盛り上げ役に徹してしまい、結局は格好いい先輩がおいしいところを全部持っていく...いつもこのパターンですね。

西内:たしかに、コンパでの盛り上げ役って有難い存在ではあるけどモテる訳ではないですよね(笑)。

川端:ここで気付いたことが、「モテとは、表面的な職業や部活によって決定されるものではなく、本人の資質によって決定されるのだ」ということなんです。それに気付いたのが29歳でした。

西内:おそっ!

川端:そうですね、もう少し早く気づいていれば、34歳独身にならずに済んだかもしれません。現実は厳しいものです。

西内:では、もうモテたいとは思っていないということでよろしいでしょうか?

川端:いえいえ、もちろんモテたいとは常々思っていますが、それに対して何かアクションを起こすということはもうしなくなりました。自然体でモテないと意味がないという結論にたどり着いたので、今はドッシリ構えて、こんな僕のキャラクターを好きになってくれる子がいると良いなと思っています。焦っても良いことはありませんからね。

...「モテたい」その一心で人生を駆け抜け、一流の広告代理店で一流広告マンにまで上り詰めた川端さん。その、「モテ」への執念たるや、尋常ではありません。これほどまでに一つのことに拘ることができるからこそ、現在では「クライアント様」の喜びを第一に考え、結果に拘り、敏腕営業マンとして大活躍されているのですね。「クリエイティブへの尊敬が過ぎる」このお言葉からも、川端さんはクリエイティブに心から敬意を払い、お仕事で関わるクライアントさんやクリエイターさんと本音で向き合っているからこそ、第一線で輝き続けることができるのでしょう。

川端さんが求める、「クリエイティブでアーティスティックだけれど、明るくて前向きで元気な女性」は今後現れるのでしょうか。

我こそは! という女性は、是非編集部までご連絡ください!

きっと、そういう女性って、こういうネットの世界に潜んでいるんですよね。

Text:Yuko Nishiuchi
Photo:Tatsuya Hamamura

【ライター:西内悠子】
1988年、兵庫県西宮市出身。同志社大学文学部哲学科卒。avexへの就職を期に上京し、3年半のOL経験を経てフリーライターとなる。在学時に自身のアメーバブログが大学生ランキング1位を獲得。会社員時代、dマガジン「Hot-Dog PRESS(講談社)」にて「おじさんハンター」として連載をしていた。

ブログ  twitter  Instagram

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