名優がスタイリッシュに着こなす
スーツの着こなし方を盗め!
2015年は、映画『007』の最新作『スペクター』でトム・フォードのスーツを着るダニエル・クレイグ、『キングスマン』にてブリティッシュスーツを颯爽と着こなすコリン・ファースなど、スーツを格好良く着こなす男が登場する名作が数多く上映されました。
そう、映画の中にはFORZA読者が参考にすべき“スーツの着こなし”を実践している名優がたくさん登場するんです。
というわけで、今回はスーツの着こなしが格好良くて、参考になる名作映画10作を紹介します。ゆっくりと時間が取れる年末年始だからこそ、じっくりと鑑賞し、その素晴らしい着こなしを盗んでしまいましょう!
01.『007 ゴールドフィンガー』
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最新作『スペクター』と『スカイフォール』でトム・フォードのスーツを着たダニエル・クレイグ、『ゴールデンアイ』で英国スーツからの脱却を計りブリオーニのスーツを着たピアース・ブロスナンもスタイリッシュなんですが……。『007』で最もスタイリッシュにスーツを着ていたのは、やっぱりショーン・コネリー! グレーの2ボタンでラペルも細めなスリーピース、コンパクトな襟のターンナップカフのシャツ、細めのタイ、TVフォールドで挿したチーフなどの着こなしは、50年前とは思えないほど新鮮で格好良い。イイスーツ着て、イイクルマに乗って、イイオンナにモテて、仕事もできる! まさにオトコの憧れを地でいくのがジェームズ・ボンドなんですよね。
02. 『シングルマン』
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『キングスマン』では、表向きはサヴィル・ロウにある高級スーツ店「キングスマン」のテーラー、裏の顔は世界最強のエリートスパイとしてドーメルの生地 ”ICE(アイス)" で制作されたブリティッシュスーツを颯爽と着こなしていたコリン・ファース。彼のスーツ姿は、トム・フォードの初監督作品『シングルマン』でも素晴らしく、スーツやシャツ、靴をきちんと並べて整えたり、”ネクタイはウィンザーノットで”などとメモを残す几帳面さなど、ディテールに徹底してこだわる部分は見習う価値アリ。映像も美しいのでお見逃しなく!
03.アメリカン・サイコ
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27歳にして投資銀行のバンカーで、高学歴、高収入、しかもイケメンな主人公パトリック・ベイトマンを演じるクリスチャン・ベイル。最先端のレストラン足を運び、超高級マンションに住み、エクササイズや、パックなどのスキンケアも欠かさない、憧れのオトコを演じています。映画の本筋である”サイコ” な殺人鬼という設定はともかく、スーツはとても格好良く着こなしています! 監督や主人公の変更も相次ぎ、スポンサーも降りまくるという問題作だったため、スーツの提供先は不明ですが(おそらくチェルッティだったはず)……。バットマンシリーズでもアルマーニをスタイリッシュに着こなしていたクリスチャン・ベイルのスーツ姿は真似したくなりますよ。
04.華麗なる賭け
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ピアース・ブロスナン主演でリメイクされた『トーマス・クラウン・アフェアー』も格好良くスーツを着こなししていますが、やっぱりオリジナルである『華麗なる賭け』のスティーブ・マックイーンは外せない! グレイ地にブルーのチェック”プリンス・オブ・ウェールズ”で仕上げられたスリーピースは、サヴィル・ロウのダグラス・ヘイワードが手掛けた60年代のロンドンを象徴するデザインですが、いまだまったく色褪せず。スーツと同系のグレーシルクのチーフ、チェックのブルーをさり気なく拾ったブルーのシャツとソリッドタイ、そしてペルソール 714シリーズのブルーレンズのサングラスなど、色使いまでパーフェクト! 格好良すぎますね…。
05.華麗なるギャツビー
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“華麗なる”繋がりで、『華麗なるギャツビー」のロバート・レッドフォードも。2013年にディカプリオ主演でリメイクされた際は、ブルックス ブラザーズが衣装協力しましたが、やっぱりラルフ・ローレンがデザインした衣装の方が抜群に格好良かった! ダブルのベストを合わせたストライプの3ピースはとにかく完璧。ちなみに、衣装デザイナーだったセオニ・V・アルドリッジは、20年代のスタイルに、70年代当時の華やかでエレガントなエッセンスをバランス良く組み合わせて、アカデミー賞の衣装デザイン賞を受賞しています。
今回は、ここまで。残りの5作は後編にてお届けします! 後編はこちらから。
Text:Ryutaro Yanaka