ちょっぴり後悔が残った
ロイヤルブルーの迷彩柄
休みをとらず働きづめだったせいで、昨年、頚椎ヘルニアをやってしまいまして……。とうとう重いバッグを持ち歩くことを医者からストップされてしまったんです。そこで、大人にも似合うようなバックパックを探していたところ、たまたま入った銀座のプラダで目に留まったのがコレでした。
実は以前、雑誌かなんかで、もっとシックな色みのタイプを目にしていて、そっちを取り寄せできないか交渉してみたんですが、日本未発売だったみたいで残念ながら難しいとの回答。それでも光沢のあるナイロンや高級感のあるパーツ使いにはトップメゾンの風格が漂っているし、なによりカモフラージュ柄というのが目新しくて魅力的に思えたので購入したんです。ただ、ロイヤルブルーという色みだけがちょっと心配だったんですけどね。
というのも、僕のいつものスタイルを考えるとジャケット中心の組み立てなので、どこまで似合うのか疑心暗鬼だったんですよね。でも、そのときは一点効かせる感じなら大丈夫だろう、と高をくくっていました。ところが、それにはサイズが大きすぎた(苦笑)。イメージしていたよりもバックパックばかりが目立ってしまうんです。しかも、モノを入れると結構な重さになってしまう。
もちろん、Tシャツにジーンズといったカジュアルなコーディネイトにはばっちりハマりますよ。だけど、しばらくするとそれも自分のキャラに合っていないような気がしてしまって。僕の場合、こういうインパクトのあるものって飽きやすいんでしょうね。黒無地のいちばんベーシックなタイプにしておけば良かった、と少し後悔しています。
結局、あまり使わなくなってしまったんで手放してしまったんですが、今、考えれば、もっと慎重に選んでおけばよかったと思います。やっぱり、直感的に良いと思ったものでも自分のスタイルには合わないかも? という心配が少しでもあった場合は、もっと慎重な判断をするべきだな、と久々に思い知らされた出来事でした。
エコラグを提唱しておきながら、僕もまだまだ精進が足りないですね。日々是勉強です。
Photo:Yasuhisa Takenouchi
Text:FORZA STYLE
エコラグ-Hoshipedia
「エコラグ」とは、エコノミック・ラグジュアリーの略。economic luxury。極めて経済的だが、上質さやエレガンスは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた造語。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは高額でも、白シャツや白無地のTシャツのように常に白いまま清潔に着たい消耗品は、高額なものよりもコストパフォーマンスを重視するというスタイル。パテック・フィリップの腕時計やジョン・ロブの靴と、カミチャニスタやデッコーロの白シャツ、GAPの白無地のTシャツは干場にとっては同じ。一点豪華主義とも違う。干場が敬愛するブルース・リー先生が提唱した無駄を排した最短の動き(エコノミック モーション)で相手を倒すジークンドーのように、経済的で盛り過ぎない、かつ無駄のないシンプルで上質なスタイルを指す。