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FASHION

【連載】カルロ黒部の
GENTLEMEN'S STYLE
第12回 アレッサンドロ・バルべリス・カノニコさん(ヴィターレ・バルべリス・カノニコ社 CEO)

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真のエグゼクティブスタイルとは

「カルロ黒部のGENTLEMEN’S STYLE」第12回目はアレッサンドロ・バルべリス・カノニコさん(ヴィターレ・バルべリス・カノニコ社 CEO)の登場です。

イタリア大使館大使公邸で開催された、イタリアを代表する素材メーカー、ヴィターレ・バルべリス・カノニコ社のレセプションパーティーは、本国からアントニオ・パニコ氏、アントニオ・リベラーノ氏、フランコ・プリンツィバァリー氏の3大マエストロを招く盛大なものでした。

1663年創業、350年の歴史を持つ世界最古の毛織物メーカーであり、今日では紡績から仕上げまでの一貫生産をする高級素材メーカーとして、世界中のビスポークテイラーやアパレルメーカーにとってなくてはならない存在である同社だからこそ実現出来た歴史的なイベントなのです。

笑顔で迎えて下さった13代目経営陣でCEOのアレッサンドロ・バルべリス・カノニコさんの装いは、ス・ミズーラで仕立てられたネイビーのダブルブレスト6ボタンスーツ、白のワイドスプレッドカラーシャツ、ネイビーに白のドットタイ、黒のストレートチップシューズという、まさにイタリアのエグゼクティブを体現するものでした。

「素晴らしい素材と仕立てのスーツは男性に自信と力強さを与えてくれます。」「スーツの袖口から2cmシャツのカフスが覗くのにこだわっています。そのためスーツ、シャツ、そして靴に至るまでス・ミズーラで仕立てているのです。」と語るカノニコさんのネイビーのスーツ地は凹凸感のある表面が上品な光沢を放ち、
まさにレセプションパーティーの主催者に相応しい控えめながら華やかなものでした。

時計はTUDORのクロノグラフで、白のヘリンボーンジャカード織りのシャツと美しい対比を見せていました。何気ない袖口に“Classic with twist”「新鮮さを加えたクラシックスタイル」という同社の哲学を見た気がしました。

シューズはス・ミズーラで仕立てられた黒の内羽根式のストレートチップ。控えめなパーフォメーションがエレガントです。一般的にイタリアの紳士達はブラウン系の靴を好むイメージがあるのですが、この夜は黒の紐靴の紳士が目立ちました。大使館公邸のレセプションパーティーなどフォーマルな場では、やはり黒靴が基本なのです。

アレッサンドロ・バルべリス・カノニコさんの着こなしは「ヘリテージ、革新、エレガンス」がキーワードの同社の哲学を体現するものでした。

「夏のモヘアや冬のフランネルなど、紳士には季節に合った素材を楽しんで欲しいと願っています。そのために当社は膨大な数のコレクションを開発しているのです。」と熱く物作りへの情熱を語って下さいました。

この夜の装いの上品な光沢感のあるネイビーのスーツ地も季節やシチュエーションを考慮して選択されているのが大変良く理解出来ました。

最後に私自身が大手アパレルで長年メンズ企画マーチャンダイザーや、ビスポークテイラービジネスを経験して来たので付け加えさせて頂きたいのが「最高級の品質でありながら納得できる価格と価値」という事実です。これは紡績から仕上げまでの一貫生産をする高級素材メーカーだからこそ実現出来ることなのです。スーツをこれから仕立てようとする読者の皆様にとって、ヴィターレ・バルべリス・カノニコ社の素材織ネームは、安心・信頼・満足を与えてくれるのです。

Text:Carlo Kurobe

カルロ黒部(黒部和夫)
カルロ インターナショナル代表 ファッションコンサルタント ファッション評論家。1958年外交官子弟として駐 インドネシア日本大使館で誕生。1983年オンワード樫山入社後、メンズ企画部門を歩む。2014年同社退職後、カルロ インターナショナル設立。国内外のファッション企業のコンサルティングおよびPR業をはじめ、ファッション評論や公演で活躍中。

 



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