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【書評】60万部超えベストセラー
「フランス人は10着しか服を持たない」

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世界一のファッション都市
パリの人々は何をどう着ているのか

ファッションとは非言語の記号である。あなたが身にまとう服装は、あなたが話すよりも多くのことを語ることがある。そんなファッションに関する本を紹介するFORZAのブックレビュー。第2回は2015年の上半期№1のベストセラーとなったこの本だ。

「フランス人は10着しか服を持たない パリで学んだ〃暮らしの質〃を高める秘訣」(大和書房刊/ジェニファー・L・スコット 神崎朋子=訳)。アマゾンはこちら

2015年上半期、61万部を超える大ベストセラーとなった本作。衝撃的なタイトルと、他のファッション書籍にはなかった切り口が受けて、芥川賞受賞作、又吉直樹の「火花」(文藝春秋感)を凌ぐほどの大ヒットとなった。
まず種明かしから始めよう。フランス人は「本当に」10着しか服を持っていないのか? 答えはノンだ。「フランス人は上着類やドレス類、靴やアンダーシャツなどを除き、各シーズンごとにワードローブに10着しか洋服を入れない」が正しい。

©gettyimages



本書は南カリフォルニア大学の3年生だった著者、ジャニファー・L・スコットがパリの大学に留学して、ホームステイ先の貴族の邸宅の主、「マダム・シック(ジェニファーが付けた仮名)」から〃暮らしの質〃を高める方法を学んでいく過程をまとめた本だ。原題はそのものズバリの「Lessons from madame Chic」。邦題とは似ても似つかない。

典型的な「カリフォルニアガール」だった著者は、マダム・シックのライフスタイルにカルチャーショックを受ける。例えばそれは、マダム・シックの家庭では、毎日朝食を優雅にみんな揃って食べることだったりする。
「朝食にはトーストしたバゲットに本物のバターと自家製のジャム、それに何品かの料理が並ぶ」
「マダム・シックが案内してくれたキッチンの小さなテーブルには、おいしそうなものがずらりと並んでいた。『コーヒーと紅茶はどちらがいい?』とマダムに訊かれたので、『朝は紅茶がいいです』と答えた。すると、マダムは湯気の立つ熱い紅茶を朝食用のボウルに注いだ。そう、あなたの読み間違いではなく、『ボウル』だ」

⇒ワードローブの断捨離を



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