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LIFESTYLE Special Talk

ハリウッド進出
紀里谷監督インタビュー
「出る杭と、それを打つ人間についての考察」【後編】

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嫉妬という感情が
杭を打たせる

紀里谷和明のファッションチェック!

紀里谷監督のこのムーディーでダンディーな大人の男の色気はどこからきているのか!?私、気になって仕方なくって!端正なお顔立ち、抜群のスタイルはもちろんのことですが、きっとファッションにもその色気の秘密が隠されているに違いない!そこで急遽、紀里谷監督のファッションチェ〜ックのお時間でございます!


西内:紀里谷監督、とってもお洒落でいらっしゃいますが、きっと紀里谷監督のクローゼットには、あ〜んなモノ、こ〜んなモノ、たくさんのお洒落なお洋服が並んでいるんですよね?

紀里谷:いえ、洋服は4着しか持っていないんです。つい最近まで3着だったんですが、増えて4着になりました。

西内:え! 4着!? とっても意外です! ブランド物のお洋服を沢山持たれているのかと思っていました!

紀里谷:僕はブランド縛りではあまり考えないんです。自分に合うものであればブランド物であってもブランド物でなくても良いかなと思っています。必要なものだけを残そうとしたら、結果4着になりました。

西内:その4着というのは、どういう4着なんでしょうか?

紀里谷:黒いスーツが冬用、夏用、あとはタキシードがあり、あとはカジュアルなセットアップが1つあるという感じです。

西内:全て他のものは捨ててしまったんですか?

紀里谷:あげました。寄付もしました。

西内:寄付!?

紀里谷:寄付するところがあるんです。そこに送ると、その服を売ってくれて、そのお金が被災地の復興に使われるんです。

西内:素晴らしいですね! 私はボロボロになるまで着るか、それ以外は全部ゴミ箱に捨てていました……。私も紀里谷監督のように、人のためになるようなことをすればよかったです! 私も売ってみようかなあ! あ、売るんじゃなかった、寄付でした(笑)。

紀里谷:是非、やってみてください!

〜最後に〜

「出る杭」紀里谷から、「出る杭側の人間」と「出る杭を打つ側の人間」にメッセージ!

西内:紀里谷監督は「出る杭」と言われることが多いと思うんですけど、そんな紀里谷監督から「出る杭側の人間」と「出る杭を打つ側の人間」にメッセージをお願いします!

紀里谷:なぜ出る杭を打つのか、それは恐怖だと思うんです。出る杭を打ちたがる人は、自分の安息が脅かされるという恐怖から出る杭を打とうとするんだと思う。単純に「出る杭側の人間」と「出る杭を打つ側の人間」というのは、「現状ではまずいという人間」と「現状で良いという人間」という違いだと思うんですよ。往々にして「現状で良いという人間」たちは自分のことしか考えていない。もちろん「現状ではまずいという人間」、つまり「出る杭側の人間」も、自分のエゴで出る杭になるのはどうかとおもいますよ。しかし、「未来に何かを繋げたいと思っている出る杭側の人間」というのは純粋に「より良くしたい」と思っているだけだと思うんです。例えば僕が「出る杭」に見られるというのであればそれは仕方ないけれど、それを打つ理由が僕にはわからない。

西内:打つ側の人は、出る杭に嫉妬しているというのもありますよね。


紀里谷:そうですね。僕には嫉妬という概念もよくわかりません。けど、そういうこともあるのかもしれません。ただ、他者を攻撃して出る杭を打つ人に言いたいのは、あなたが今感じている恐怖は「根拠のない恐怖」であり、出る杭を打たなくったって、あなたの安息が脅かされるようなことは何もないですよ、ということです。また、出る杭になる人は、自分のエゴで出る杭になろうとするのは考えものだと思うけれども、そうでないのなら突き進んでいって良いと思います。


以上、紀里谷監督からのメッセージでした!出世争いに疲れた読者の方もいらっしゃるでしょう。嫉妬されて、出る杭になったら打たれてと、なかなかうまく立ち振る舞えない読者の方もいらっしゃるでしょう。はたまた、出る杭に恐怖を感じて、その出る杭を必死に打っている読者の方もいらっしゃるでしょう。

そんな日常の中で生きている全ての人に、紀里谷監督の言葉に耳を傾け、そして『ラスト・ナイツ』を見てほしいです。

本当に大切なものは何なのか。もちろん紀里谷監督は、一つの価値観を押し付ける気はさらさらないでしょう。ただ、映画『ラスト・ナイツ』は確実に、あなたが一度立ち止まり、そして立ち向かうべき本当に大切な問題を、あなた自身の中に見つける手助けとなってくれます。

幸せとは何なのか、愛を貫くとはどういうことなのか、忠誠心を貫くとはどういうことなのか、権力に溺れるとはどういうことなのか。

何が善い悪いではなく、本作『ラスト・ナイツ』を通して、あなたにしか分からないあなただけの価値観を、大切なものを、重要なものを、見つけてみてください。

その中に、紀里谷監督の熱いメッセージが詰まっていますから。LISTEN!

<紀里谷和明監督 最新作『ラスト・ナイツ』公開情報>
2015年11月14日より全国にて絶賛上映中。
詳しい劇場情報はコチラをチェック!
http://lastknights.jp/theaters.html

【紀里谷和明 プロフィール】
1968年4月20日、熊本県生まれ。15歳にして単身アメリカに渡りデザインを学ぶ。26歳よりニューヨークを拠点に写真家として活動開始。その後、数々のミュージックビデオやCM制作を手がける。代表作に映画『CASSHERN』『GOEMON』。最新作『ラスト・ナイツ』は全国映画館にて絶賛上映中。

Text:Yuko Nishiuchi
Photo:Naoto Otsubo

【ライター:西内悠子】
1988年、兵庫県西宮市出身。同志社大学文学部哲学科卒。avexへの就職を期に上京し、3年半のOL経験を経てフリーライターとなる。在学時に自身のアメーバブログが大学生ランキング1位を獲得。会社員時代、dマガジン「Hot-Dog PRESS(講談社)」にて「おじさんハンター」として連載をしていた。

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