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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE

ウェルドレッサー坪内浩氏
”御洒落道”を語る 前編

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「コンビニに行く時だって、ちゃんとお洒落して出掛けるよ。」

日本を代表するシューズデザイナーとして活躍中の坪内浩氏。編集長の干場とタッグを組んだ話題のシューズブランドWH(ダブルエイチ)も絶好調! お洒落の達人としても知られる通称「ツボさん」にファッションの「いろは」を編集部員サトシーノが色々と教わってきました。数々の伝説を持つ遊びの達人に、ファッションはもちろん、粋な遊び方や好きなシューズデザイナーとしての原点までフリートーク。 果たして、どんな名言が飛び出るのか!?

サトシーノ:ツボさん、ここはよく来られるイタリアンなんですか? 立ち飲みスタイルってあまりしないので新鮮です!

坪内氏:ここはBARABARAOと言って、銀座でもリーズナブルだし早い時間から気軽に飲めるから好きなんだよね。

サトシーノ:ツボさんはいつもお洒落してますけど、そのスタイルって昔から変わらないんですか?

坪内氏コンビニ行く時だってネクタイしてるよ(笑)。今のファッションが砕けすぎてるんじゃないかな。昔は、編集者もそうだけど、カメラマンはじめデザイナーやイラストレーターさんは花形だったからみなさん現場でお洒落してきて格好良かったんですよ。

サトシーノ:へ〜! そうだったんですか!?

坪内氏:カメラマンが白の麻の3ピース着てるとか、モデルより目立ってた時代があったんですよ! 今、そういうお洒落を頑張るってことが、どんどん無くなっているよね。

干場:そうそう俺、大学行きたかったんだけど、行けなかったのよ。なぜかって言うと、親に大学受ける為の金全部洋服代に使っちゃたんだよ。それくらい当時は、皆服を買ってたよな〜。

サトシーノ:そんなにお洒落に夢中だったんですね! みなさん、そんなお洒落してどこで遊んでたんですか?

坪内氏:僕らが若い頃で言えば、ディスコが全盛期で、夜な夜な遊びにお洒落して出掛けてたね。

サトシーノ:ディスコで遊ぶのにそんな格好をしてたんですか!? その頃ってT.P.Oとかって関係ねーよ! って感じで皆さん派手な格好してたんですか?

坪内氏:いやいや、そんなことはないよ。T.P.Oは凄く重要で、その頃のが今よりも厳しかったんですよ。ホテルに行くのにジーンズは絶対ダメだったしね。そんなことは当たり前の時代でした。

サトシーノ:えーーー! そうなんですか? 今の時代の方が、全然緩いじゃないですか?

坪内氏:例えば、高級ブランドやブティックに入るにもちゃんとジャケットは着て行ってましたね。お客側も、それだけ敬意を払って買い物に行ってましたからね。

サトシーノ:今はTシャツにジーパン、下手すりゃ短パンにビーサンって格好でもOKみたいなところがありますもんね……。反省しなきゃ。

坪内氏:緩いのが悪いって言ってるんじゃないんですよ。あえて、そういう事をすると楽しい場合ってあるじゃないですか。向こうの人も喜んでくれるし。なんでそういう風にしないんだろうって僕はいつも疑問に思うんですよね。緩くなってるからと言って、そのまま緩いと何か変じゃないの?って思うんです。楽しいことをもっと、どん欲に探した方が良いし、またそれがコミニケーションに繋がると思うんですよ。

サトシーノ:確かに……。そうですよね。最近の僕らの世代はもしかしたら、そういう楽しみ方を見つけれてないのかも知れないです……。ツボさんは、一体何を買うとそういう気持ちになれたんですか?

坪内氏:僕の場合は靴ですね。昔から靴が大好きで、靴が良いのがないから自分で作るようになりましたしね。高校生のころは、リーガルの靴を買って履いてました。まだアイビー全盛のころだったし……。それからサボの靴、ホソノさんで作ったオーダーのシューズと進んで、ロンドンブーツにはまった感じの僕の靴歴史。当時、男が15センチくらいのヒーツブーツ履くのなんて革命的だったんですよ。

サトシーノ:へ〜! そんな靴歴を経て今のツボさんがあるんですね。感慨深いです。ロンドンブーツが流行ったのは、ビートルズの影響だったんですか?

坪内氏:ビートルズが流行らせたのは、ロンドンブーツじゃなくて、サイドゴアブーツ。まだモッズの影響を引きずってたから7センチくらいのヒールだったかな。それから段々とピーコック革命がおこって、男も花柄を着たり装飾的に派手になっていったのよ。その流れで、男でも女性的なファッションしてたし、ジェンダーを超えたファッションが流行したんですよね。

サトシーノ:え! それってまさに今年のアレッサンドロミケーレが発表したグッチじゃないですか!? 花柄をモチーフにしたジェンダーレスなコレクションが話題ですよ!

坪内氏:あ、またグッチがやってんだ? そうそう、当時はそんなジェンダーレスな格好して、男がロンゲにしてたのよ。僕もずっとロンゲでした(笑)

サトシーノ:ええええ! ツボさん、ロンゲだったんですか!? 信じられないっす。今じゃ想像出来ないですね。

坪内氏:サトシーノが知らない昔のファッションって、遊びも含めとっても華やかだったんだよ。そうした話を次の世代にも受け継いで欲しいんだよね。皆、お年だから今のうちに聞いといた方が絶対良い。当時の様子とかって、聞く事がどんどん困難になるからね。

サトシーノ:そうですよね〜。そう思うと僕はまだ何も知らないなあ……。干場編集長から少し昔のお話は聞くけれど……。僕みたいな者がそんな大御所に話を聞きに行っても良いんですか?(焦りながら)

坪内氏:良いのよ、全然大丈夫。好きなら勢いで行くべき。ほら、サトシーノはミスチルの桜井さん取材したいんでしょ? 人生は一度きり。桜井さんだっていつ亡くなっちゃうかわからないんだから。そしたら聞く事は勿論、出会うことさえ出来なくなるんだから。

サトシーノ:ですよね。。。

坪内氏:僕がずっとお会いしたいなって思ってる人、実は加賀まりこさんなんだよ。

サトシーノ:加賀まりこさんってあの女優の加賀まりこさん?? それは、なぜなんですか?

坪内氏:だって、あんなセクシーな不良いないじゃない。きっと僕なんて、まだまだ子供よねってあしらわれると思うけど(笑)。今、そんな女優さんもいないじゃない? みんな子供っていうかさ。今確か71歳くらいかな……。日本の男性って若い子が好きな人多いけど、あんな素敵で大人な女性がもっと増えると良いのになって思う。太地 喜和子さんや緑 魔子さんも僕が好きな大人の女優なんだ。

サトシーノ:へ〜! ツボさんも干場編集長と同じく大人の女性が好きなんですね!この話は、僕ら世代は聞く機会が無いから本当に為になります!

干場:今から、スペシャルゲストが来るよ〜!

サトシーノ:え!? 誰が来るんですか?

前編はここまで! 後編は、偶然近くに居合わせた干場と大親友の超大物デザイナーが「坪さんと。」に参戦! 乞うご期待。


Photo,Text:Satoshi Nakamoto

【取材場所】
BARABARAO
東京都中央区銀座2丁目6−5 銀座トレシャス9F
03-3535-7722
銀座ヴェネツィアの郷土料理を提供するオステリア。スタンディングカウンターも併設され気軽にワインや前菜が楽しめます。
 



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