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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION

干場欠席!
WH新作発表会に現れたマスクマンの正体 [前編]

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敵か味方か、干場か
ナゾのファッションタイガー見参!

2015年10月18日(日)伊勢丹新宿店メンズ館8Fにて人気の紳士靴、WH(ダブルエイチ)の2015秋冬新作発表が行われました! その模様を『FORZA』が独占取材しに行ってきたのですが、空けてビックリ玉手箱! な、なんとあの干場編集長が掟破りのテレビ出演ダブルブッキングにより欠席したのです。和泉元彌もハダシで逃げ出す体たらくに、慌てるスタッフの中、楽屋から颯爽と現れたのは、スーツを着た虎のマスクを被ったナゾの男。タイガージェットシンが猪木を襲撃した「伊勢丹前襲撃事件」を彷彿とさせる展開に、伊勢丹新宿店スタッフの顔はみるみる青ざめて……。 

主催: 皆様、本日はご来場下さり誠にありがとうございます。しかし、本日は『FORZA STYLE』の干場編集長が、やむにやまれぬ事態で欠席となってしまいました。誠に申し訳ありません……。な、なんだ君は! ちょっ、ちょっと待ちたまえ失敬な! ウワッ!(主催者投げ飛ばされる)

F・タイガー: 元気ですか~!! どうもみなさんはじめまして、ファッションタイガーです! 今日は忙しい干場クンの代わりに、私がWHの坪内さんにドロップキックや四次元殺法をカマして行きたいと思います。(ここから突然、猪木のモノマネが!)冷蔵庫の中の~牛肉食べて、ごめんね。冷蔵庫の中の納豆食べて、ごめんね。人は歩みを止めた時に、そして挑戦をあきらめた時に年老いていくのだと思います。この道を行けばどうなるものか危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わずゆけよ。行けばわかるさ。いくぞ~! 1、2、3、ダ~~~~~~~~~!!!

坪内氏: (無視して)え……、あなた干場さんですよね。マスクから覗いているどんぐり眼も低い声も、どこからどう見ても干場さんじゃないですか。しかもタイガーなのに猪木さんのモノマネって、キャラもうぶれぶれじゃないですか。



F・タイガー: 干場? 誰ですかそれは。坪内さん、あなたは何か勘違いをしていらっしゃるようだ。我こそは、世界にはびこる“ダメなファッション”を撲滅するため「ファッション虎の穴」から這い出てきたファッションタイガー(42歳)です。皆様、一段高い所から失礼しますが、本日はどうぞ宜しくお願い致します。

パチパチパチ……と、まばらな拍手

坪内氏: その新キャラ、いつまで持つかな? ささ、話を進めて、早速秋冬のWHのコレクションをご紹介したいと思います。今回のオススメは、こちらのブーツですね。

F・タイガー: ぬぬ……。これは非の打ち所のない強敵! 坪内さん、新作のこのブーツ、どう履きこなしたらいいでしょう(急に下手に出るタイガー)。

坪内氏: このブーツは茶系なので、ベーシュのジャケット、ライトグレーのパンツ……。それからジーンズに合わせても良いですよね。いろいろな幅を持たせることができますよ。



F・タイガー: こういうスエード素材のブーツって、今日坪内さんが着られているようなスーツにもバッチリ合うんですよね。まさに新日本の伝統、ストロングスタイルのような出で立ち。タイガー的には上半身ハダカのロングスパッツに合わせてみたいが、レスラー以外の一般人の場合、パンツの裾幅はどれくらいが理想なんでしょうか?



坪内氏: そうですね〜。裾幅だと、17㎝とか16.5㎝が理想じゃないですか? ちなみに僕は、16.5㎝です。

F・タイガー: 16.5㎝! 結構細い! その心は一体?

坪内氏: 折角ブーツなので、ブーツだってことが強調されるぐらいの丈がいんですよ! あとはダブル幅5㎝ぐらいのボリュームがバランスよく見えますよ。

F・タイガー: ぬぬ……。この表革のタイプ。こいつもなかなかの腕前とみた!

坪内氏: これはミニマムさが、モード感を醸し出していて、スエードとは違って都会的なんですよ! クラシック好きな方はもちろんですが、少しモードな着こなしにも両方いけるのが、このブランド、WHの強みですね。

F・タイガー: 仰る通りだ! それにしても、このデザインは細部に至るまで計算され尽くしていますね。まるで初代タイガーマスク、佐山聡大先生の芸術的な試合運びを見ているような、うっとりとした気持ちになれる……。ところで坪内さんは、いつも靴を作る時は、何から始めているんですか?

坪内氏: まずはイメージからデザインを起こします。その次にデザインに合ったラスト(木型)の制作に映るという流れです。

F・タイガー
: なるほど。プロレスでいえば、まずはがっちりと手を組み、お互いの力を探り合いながら、ロープに振るというイメージですね? え、違う? それは置いといても、ラスト(木型)を作るのにはかなり時間を費やしそうですね。

坪内氏: 早くても3ヵ月くらい掛かります。下手したら半年以上かかる工程なんですよ。今回の場合だと、カップインソールを入れているので、足入れがよくなるように肉付けしないといけないし、かつスマートに見せるにはどうしたら良いのかっていう部分を考えるのが大変でした。



F・タイガー: 半年も!? 本当に靴ができるのにラスト(木型)作りって命を吹き込む大切な工程なんですね。あと、タイガー的には、今回のソールに注目したいんですが……。これはビブラム社のものを使っていますが、何かこだわりがあったんですか?

次回のタイガーに乞うご期待! 後編につづく!

Photo,Text:Satoshi Nakamoto

坪内 浩 (Hiroshi Tsubouchi)
マグナムの創立メンバーであり、世界的有名なシューズデザイナー。自身のブランド、ヒロシ ツボウチとWH(ダブルエイチ)のデザインを手掛ける。ファッション業界では知らぬ人はいないウェルドレッサーとしても有名。自身の美学に基づいた流行を追わない個性の光るスタイリングからも目が離せない。

ファッション・タイガー(Fashion Tiger)
世界にはびこる“ダメなファッション”を撲滅するため「ファッション虎の穴」から這い出てきた覆面のニューヒーロー? 現在42歳という情報のみであとの詳細は不明。得意技はアントニオ猪木のモノマネ。



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