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WATCH 40男のヴィンテージ時計

第1回 ロレックスの「サブマリーナー」からスタート

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スティーブ・マックイーンも愛用した
鉄板ダイバーズの秘密とは!?

そろそろ自分らしい腕時計との出会いを真剣に考えている40男の皆様に、『FORZA STYLE(フォルツァスタイル)』がオススメしたい選択肢のひとつが、“ヴィンテージウォッチ”です。

その世界は奥深く、手頃な価格で買えるコスパありきの時計もあれば、果てはオークションで競り落とされる数千万円台の投機の対象となるプレミアムな個体も数多く存在します。実際問題、ヴィンテージって聞くと妙に敷居が高く感じられたり、あまりの人気から偽物が出まわっているグレーな世界であることは否めません。それもあって、どうも二の足を踏んでしまっている方が大勢いると思います。

そこで、この連載では、ウンチクに寄り過ぎず、今どきのファッションにもしっかりとハマる腕時計であることを前提に、絶対にはずさない名機の購入ガイダンスを中心に、幅広くヴィンテージウォッチの魅力を紹介していきます。

初回ということもあり、基本のキからはじめたいと思います。そう、ロレックスです。

時計界の絶対王者であるロレックスは、ヴィンテージウォッチの市場においてもNO.1の人気を誇り、市場はロレックスを中心に回っているといっても過言ではありません。その中心に位置するが、もはや一部では投資の対象となっている「コスモグラフ デイトナ」の超人気モデル、通称“ポール・ニューマンダイヤル”です。本物であれば、いまや最低でも1500万円はくだらない夢のコレクターズアイテムで、近年、唯一無二値崩れしたのが、リーマンショックの頃でした。今では回復どころか、さらに値上がりする一方で、下手な高級車の数倍の資産価値を持つ、まさに“お宝”なんです。

「そんなのいきなり買えるワケねーだろ!」と突っ込まれそうなので、現実的に手が届きそうな時計についてのお話を(笑)。

前述した「コスモグラフ デイトナ」を含む、ロレックスのスポーツウォッチの代表であり、定番中の定番が言わずと知れた「サブマリーナー」です。

ROLEX SUBMARINER Ref.5512 1970年製、自動巻き(Cal.1570)、SSケース&ブレスレット、ケース径40mm/参考価格120~150万円前後 【問い合わせ】リベルタス 06-6643-9455 http://www.libertas-watch.com/

ところで、ヴィンテージの世界では、ひと口にロレックスの「サブマリーナー」と言っても選択肢は様々。今回は最もスタンダードなモデルのひとつに数えられる、1960年代後半から登場した通称“マットダイヤル”と呼ばれる文字盤のシリーズから、デザイン的にも洗練されているカレンダー表示がないRef.5512、もしくはRef.5513にフォーカスします。

イチオシの理由は3つあります。
■どんな服装にでも合う、シンプルで完成されたデザインであること。
■世界的な人気モデルゆえ、そう簡単に資産価値が落ちない。
■ヴィンテージロレックスの醍醐味であり、付加価値を決定付ける、表情豊かなパーツを楽しめる。

例えば、Ref.5512。このモデルは俳優スティーブ・マックイーンが愛用していた腕時計のひとつとしても愛好家の間では知れています。数年前のオークションで本人が所有していた個体が何と2000万円オーバーで落札! ちなみに、ここにある1970年製のRef.5512の個体は、それとほぼ同じ仕様。なおかつ価格もだいぶ現実的です。

この時計を印象を決定付けているのが、アメリカ製のリベットブレス。この個体を単なる定番で終わらせないヴィンテージらしい特徴がコレなんです!

仮にファッション的な視点でこの腕時計を読むとするなら、第一に注目すべき点はブレスレットにあります。ヴィンテージの世界では、このスタイルを通称“リベットブレス”と呼びます。主にスイス製とアメリカ製があり、こちらは後者。希少性もさることながら、このブレスレットの魅力は、洗練されたデザインにあります。マックィーンも愛用した、武骨な腕時計に敢えてシャープなブレスを付けるこの組み合わせ。ダイバーズウォッチのゴツゴツしさが苦手な人にもオススメのスタイルなんです。

アメリカ製のリベットブレスは細身のボリューム感とは対照的に、クオリティが高いスイス製に比べると作りは大雑把。とはいえ、実用にはまったく支障がないので、あとは各自の好みの問題かと。王冠のマークも愛嬌がありますね。傷が気になる方がいるかと思いますが、ヴィンテージの世界ではケースが丸まってしまうことから研磨は基本NGなんですね。

上記にも通じる話ですが、ヴィンテージウォッチの購入のキモは、なるべく同年代のパーツの個体を探し求めること。これがあることで、格段に雰囲気が増すのと、時計そのものの評価がガラリと変わます。これはぜひメモってください(笑)。これこそがヴィンテージウォッチの品定めの基本であり、醍醐味のひとつでもありますから。

そうそう、肝心な実用性の話にも触れておきましょう。はじめにヴィンテージウォッチは余程のケアがない限り、基本的には当時の防水性能はほぼ失われているのでご注意を! それはダイバーズウォッチである「サブマリーナー」も同じです。ですから、海やプールに付けたまま入ったら最後、とんでもないことになるかもしれません(笑)。

ムーブメントは極めて秀逸です。この時代のロレックスの自動巻きには、Cal.1500系と呼ばれる、ロレックスのみならず、ヴィンテージウォッチの頂点のひとつとも言われるムーブメントが搭載されています。ヴィンテージウォッチは日差30秒までは許容範囲と言われますが、Cal.1500系はしっかりメンテナンスすれば、現行モデル並みの精度を叩き出してくれます。さらにRef.5512は、この時代のロレックスの自動巻きの最高傑作と呼ばれる、クロノメーター認定のCal.1570が心臓部を支えます。

同じくカレンダー表示がない「サブマリーナー」Ref.5513との最大の違いはムーブメントにあります。Ref.5512にはクロノメーター認定のCal.1570が搭載され、文字盤にはその表明となる「クロノメーター」の表記が記されています。

それともうひとつ。ヴィンテージの腕時計は全般的に着け心地が軽いことも特徴です。ファッションで例えるとするなら、ブーツからスニーカーに履き替えるような感覚に近いかもしれません。

そんなこんなで、とにかく手堅いこの年代の「サブマリーナー」。味のある個体も悪くはないですが、ヴィンテージとしてはウブイ年代の時計なので、よりよいコンディションの一本を探し出したいところ。そうすれば、ジャケットからデニムまで幅広いファッションに馴染んでくれるはずですから。生産数の多いRef.5513なら、さらに多くの出会いに期待できますよ! ただし、人気に比例して価格が高騰しているのでチャンスがあればお早めに(笑)。

Photo:Yasuhisa Takenouchi
Text:FORZA STYLE

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