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LIFESTYLE

【連載】拝啓、40男(イケフォー)諸君。
『最近、誰かを口説いてますか?』
Vol.8 "陸の孤島"に名店あり!白金の「牛泥棒」で牛串ライブ<前篇>

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大人の店を求め、あえてアクセスの悪い地へ

山手線の内側といえば、東京の中心部です。しかし、そんな都会にも、どの駅からも遠い"陸の孤島"と呼ばれる地帯がいくつかあります。そして、そういう場所には雰囲気のいい大人の店があるものです。

駅周辺にはたくさんの飲食店がりますが、騒々しい店だったりすることもしばしば。大人のデートとしては避けたいところ。あえてアクセスの悪い"陸の孤島"へ出かけるというのも一興でしょう。

というわけで、まずは恵比寿駅で待ち合わせ。恵比寿界隈の飲食店に行くと思わせておき、タクシーに乗り込みます。恵比寿3丁目の交差点で降りたら、白金北里通りを白金高輪方面へ。駅から離れていますが、オシャレなお店が軒を連ねています。そんな通りを約3分進むと、大きなガラス戸と横に長い暖簾が見えてきます。

店の前に来ても、ここが何屋か彼女はわかりません。暖簾がありますから、フレンチでもイタリアンでもないはず。和食にしては大胆な店構え。ここはいったい……。

「いらっしゃいませ」

威勢のいい声にうながされ席につくと、目の前には焼き台。だけど、焼鳥でもやきとんでもありません。ここは2014年12月にオープンした牛串の店「牛泥棒」。

「牛泥棒」は大正12年に建てられた物件をリノベーションした牛串の店です。白いタイル張りのカウンターや回転する丸椅子はどこか懐かしさを感じさせます。ただ、串="オヤジ"といった感じはありません(それはそれでいいのですが)。全体的にオシャレにまとまっています。

気取るような店ではありません。今日は思う存分、楽しみましょう。まずは同店の名物料理の内のひとつ「横浜市港北区小山さんの小松菜サラダ」から。

小松菜、キュウリ、トマト、パプリカ、ラディッシュなどなど、色とりどりの野菜が山盛り! さまざまな食感が混じり合い、野菜のおいしさを存分に味わえます。サラダ好きな女性も大満足でしょう。

次は牛ホホのシチュー串。

濃厚な自家製デミグラスソースとトロトロに煮込まれたホホ肉。あまりのおいしさに脱力していまいますよ。

牛串の"ライブ"は大人のエンターテイメント

そしてメインの串。最初に焼く前の状態で見せてもらいました。

左から、レバー、シマチョウ、ツラミ、ネクタイ、和牛ハラミ、特選雌牛のザブトン。キレイにカットされています。串打ちも美しい。

これらを焼いていくわけですが、焼台が面白い。特殊な鉄板と炭とで焼いていきます。焼き上がりがこちら。

焼かれた姿も鮮やか。それぞれの串に合わせて塩、スパイス、タレがかけられています。ゴマ油のきいたクリーミーなレバー、ジュワッと汁が溢れだすシマチョウ、肉のうまみがぎゅっと詰まったツラミ、ネクタイ、芳醇で味わい深いハラミ。

ツラミやネクタイには七味をつけるといいアクセントになります。この七味はドライトマト、干しシイタケ、細かく砕いたビーフジャーキー、唐辛子などが入った自家製七味。七味だけでもおいしい!

最後はザブトン。添えられた茎ワサビをつけて頂きます。甘い脂がワサビでさっぱりとします。ブロック状にカットされていますが、口に入れると溶けていきます。

賑やかではあるのですが、"オヤジ"たちの集う焼鳥屋や、若者が大勢やって来るやきとん屋とも違います。あちこちから聞こえてくる笑い声、串が焼かれている音、すべてが耳に心地いいんです。目の前で串を焼くライブ感も気分を上げてくれます。カウンターですから、店員さんともやり取りでき、これもまた楽しい!

「牛泥棒」は単なる飲食店ではありません。大人のための食のエンターテイメントがここにはあるのです。

>>後篇:大正12年築の古民家に込められたレトロなだけではないこだわり<<

Text:Hiroshi Goto(Kanzo_Koshi)
Photo:Asami Kikuchi
Arrange:media closet

牛泥棒
東京都港区白金5-10-12 1F
03-6447-7670
18:00~翌3:00
定休日/年中無休
「Bar トナリ」は日曜日休。月曜日が祝日の場合は振替で月曜日休。



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