Web magazine for smart 40's

TOP > COLUMN

【インタビュー】“北欧の至宝”マッツ・ミケルセン
『悪党に粛清を』可能にする49歳のボディメイキング術

2015.6.26
2015.6.26

日々のスポーツが作り上げた肉体美

ダニエル・クレイグが第6代目ジェームズ・ボンドを襲名した作品『007/カジノ・ロワイヤル』(’06)で、悪役のル・シッフルを演じて国際的にブレイクしたデンマーク人俳優マッツ・ミケルセン。“北欧の至宝”と賞賛される名優が、主演作『悪党に粛清を』を携えて待望の初来日。スターチャンネルで放映中のドラマ『ハンニバル』で、かつてアンソニー・ホプキンスが演じたハンニバル・レクター役を演じているので、そちらでおなじみの方も多いかもしれない。

ミケルセンは現在49歳。『悪党に粛清を』では、開拓時代のアメリカ西部を舞台に、妻子をならず者に殺されたため、復讐合戦に引きずり込まれるデンマーク移民のジョンを演じている。悪党と戦うその肉体は、49歳の大人の男にしか出せない哀愁とタフネスを兼ね備えた色気をまとっている。


「乗馬や拳銃の練習は多少しましたが、いずれも経験があったので、徹底的に訓練する必要はありませんでした。スーパーヒーローではなく普通の男なので、特に肉体を鍛えあげたりもしませんでした」

マッツ・ミケルセンの名前をネットで画像検索すると、プライベートでは(主にアディダスの)ジャージ姿ばかり。カンヌ国際映画祭にすらジャージでかけつけてしまう理由は、「暇さえあれば、いちいち着替えずにスポーツがしたい」から。テニス、ハンドボール、バスケットボールなどの球技のほか、自転車が好きな一方で、地道なトレーニングは苦手だそう。

「役柄的に必要であればジムにも行きますが、トレーニングは退屈なので、できればやりたくないです(笑)。代謝が異常にいいので、なかなか大きな筋肉がつかないですし、体重も増えませんが、ハルク役をやるわけではないので、今のところ困ってはいません。ただ、前は2日で治った怪我が治るのに2週間かかったりすると、年齢を感じて勘弁してくれよと思います(笑)」

強い男は自分より弱い隣人を守れなくてはいけない。


この西部劇には、清廉潔白な人物は誰一人出てこない。神父や保安官といった“正義”や“善”を振りかざす人物は影の部分を持っているし、直接悪事に手を染めずに権力の言いなりになる村人たちもたちが悪い。


「彼らを悪人と断罪するのは簡単ですが、彼らは弱い人間なのだと思います。強い者が支配する開拓時代では、とにかくサバイバルしなければいけない。そのために、臆病な人たちは町を牛耳る悪党に“羊(生贄)”を差し出しもする。これは、『七人の侍』など、黒澤明監督の作品でも繰り返し描かれてきたストーリーだと思います」

そのような状況で孤立無援で敵に挑むジョンは、間違いなく強い男である。ミケルセンは男の強さについて、「インド、アラビア諸国、アジアなど、文化によって男の強さの定義は様々だと思います」と慎重に言葉を紡ぐ。


「例えば、'50~'60年代にウーマンリブの動きがあったデンマークでは、強い男、すなわち良い父親とされる条件は、赤ちゃんのおむつも変えてくれて、子どものために食事を作ってくれて、会社をちゃんと休んで、台所や車の修理もできるというように複雑化しています。私はウーマンリブの人たちには怒られるかもしれませんが、伝統的な意味での男の強さをもっている古風なタイプです。いずれにせよ、どんな文化においても根底にある男の強さというのは、自分より弱い隣人を助け、守れることだと思います」

デンマークにいる家族を守り、世界を駆け巡るスターとなった今、今後のキャリアをどう考えているのだろう?

「先のことはわからないし、あまり知りたいほうじゃないんです。先々の計画を立ててしまうと、今やっていることが踏み台に思えてしまって楽しめない。目の前の作品や役を大切にするだけです」

ちなみに彼のヒーローはブルース・リー。少年時代には、『死亡遊戯』の黄色地に黒ラインのタイツを着て、モノマネをしていたという。

「あんなにカリスマ性のある人を観たのは人生で初めてでした。今思うと、芝居の仕方も現代的ですし、あれこれ余計なことをしなくても、カメラの前に立っているだけで観ている人に伝わってくるものがありました。僕も、話をいただけるなら、ゾンビ映画とかカンフー映画とか、予想もつかない役をやりたいし、わからない未来を楽しみたいですね」

この発言は、何が起きても対処できるという自信の現れ。マッツ・ミケルセンのウォーミングアップは常にできている。

Photo:Tsukuru Asada(Secession)
Text:Takako Sunaga

『悪党に粛清を』
6月27日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
監督:クリスチャン・レヴリング
出演:マッツ・ミケルセン、エヴァ・グリーン、ジェフリー・ディーン・モーガン

2014年/デンマーク・イギリス・南アフリカ合作映画/93分/原題:The Salvation
公式HP:http://akutou-shukusei.com/
配給:クロックワークス、東北新社
©2014 Zentropa Entertainments33 ApS, Denmark, Black Creek Films Limited, United Kingdom & Spier Productions (PTY), Limited, South Africa

『HANNIBAL / ハンニバル』
海外ドラマ専門チャンネルAXNで
毎週土曜10:00PM~放送中
©2013 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.

『HANNIBAL / ハンニバル』より


【関連記事】





【連載】 拝啓、40男(イケフォー)諸君。
『最近、映画観てますか?』
Vol.5 "なにする? どこ行く?"映画3選





【連載】女性に愛される40男のお洒落はセレブに学べ。
『普通でいいのよ、普通で』
第25回 オーランド・ブルームの40男のボーダーTシャツの着こなし方

 

WHAT's NEW

SPECIAL

view all
  • 【PR】今こそ乗るべきBMW”6のクーペ"、その理由 2016.11.8 update
  • 【PR】編集長・干場義雅が提案 オンでもオフでも圧倒的に使える! 「着まわしコート」18のスタイル 2016.10.25 update
  • 【PR】FOREVERMARK × FORZASTYLE ダイヤモンドは永遠の輝き 2016.10.18 update
  • 【PR】モテたい・老けたくない・ハゲたくない40's必見! アンファー×FORZA「アンチエイジングの旅」 2016.6.13 update

SELLECT 10

ランキング

HOT TOPICS

SNAP