アップル ウォッチはこの春、時計に関する大きなトピックスでした。iPhoneと連動する腕時計。ただウェアラブルガジェットというだけなら、以前より存在している点で新鮮味はないわけで。それでも話題となったのは、その外装を含む仕上がりの良さ。いわば「時計としての出来」の良さがあるから、にほかなりません。しかもお手頃価格。時計界は、騒然としました。
一方で、腕時計そのものに注目が集まったのも事実。時間を知るだけなら、スマホで十分なご時世。どうして腕に時計を着用する必要があるかしら、という「腕時計不要論者」が一定数いるわけです。デザイン性や装着性の高いアップルウォッチに注目が集まることで、そうした“未開拓ゾーン”に時計界がリーチできる可能性が生まれたわけですね。
そんな中でスイス時計界から、スマホと連動する時計（＝スマートウォッチ）のひとつのカタチが提案されました。いかにもアナログ式な高級時計のルックスですが、「モーションX」というプラットフォームを採用した、正真正銘のスマートウォッチなのです。
「手の届くラグジュアリー」を標榜する高級スイス時計ブランド、フレデリック・コンスタントです。ジュネーブで良心的な時計作りをする、通好みのブランドで、自社でムーブメントを製造できる「マニュファクチュール」と呼ばれるメーカーでもあります。
その新作「オルロジカル スマートウォッチ」とは、いかなるものか。まず利点として、スマホと連動することで正確な時刻表示を実現。そして、先に述べた「モーションX」との同期。これは、万歩計の役割を果たし、自分の移動距離、消費カロリーなどの活動量を計測してくれるもの。その他、睡眠についてのモニタリングも行ってくれ、それらのデータは、クラウドバックアップされるわけです。いわゆる運動系アプリがスマホで実現する機能がそのまま備わっているんです。
それが、大変美しいクラシカルなゴールドプレートのケースに収まっていますね。もう、スーツにも、Tシャツ＆デニムにも似合う大人の腕時計。なんというか羊の皮を被ったオオカミ的味わいなのですよ、これが。「実はコレ……」的な話のタネ以上の働きをすること間違いなし。8月に日本上陸予定とのこと。待ち遠しい限りなのです。
Text：Masashi Takamura
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