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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
干場の「エコラグ」

第18回 ビームスでフルオーダーした8Bダブルブレザー

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エコラグ-Hoshipedia 「エコラグ」とは、エコノミック・ラグジュアリーの略。economic luxury。極めて経済的だが、上質さやエレガンスは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた造語。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは高額でも、白シャツや白無地のTシャツのように常に白いまま清潔に着たい消耗品は、高額なものよりもコストパフォーマンスを重視するというスタイル。パテック・フィリップの腕時計やジョン・ロブの靴と、カミチャニスタやデッコーロの白シャツ、GAPの白無地のTシャツは干場にとっては同じ。一点豪華主義とも違う。干場が敬愛するブルース・リー先生が提唱した無駄を排した最短の動き(エコノミック モーション)で相手を倒すジークンドーのように、経済的で盛り過ぎない、かつ無駄のないシンプルで上質なスタイルを指す。

ラグスポなスタイルにマッチする、格式高いダブルのネイビーブレザー

エコラグなワードローブのおすすめアイテムとして、今回紹介するのはダブルのネイビーブレザーです。これは12年前くらい、まだ僕が『LEON』の編集部に在籍している頃にビームス 銀座でフルオーダーしたものです。世間や周囲がようやく“ちょい不良オヤジ”になってきた頃、僕はとっくにその流れに飽きてしまっていて……(笑)。その反動で、クラシックやトラッドのブームが来るだろうと思い、いち早くオーダーしました。

8ボタンで仕立てたダブルのネイビーブレザーは、そもそもは19世紀の英国海軍が着用していた短めのダブルのジャケットから発展しました。ブレザーの名前の由来は、1837年。ヴィクトリア女王が大英帝国の軍艦ブレザー号を閲兵した際に、艦長が水平達に揃いのジャケットをはじめて着用させたのが発端なのです。だから、厳密にはブレザーはダブルブレステッドのものだけのことを言うのです。以前紹介したポロコート同様、スポーティな印象があるので、言ってみればラグスポ(ラグジュアリースポーツ)というジャンルに帰属します。だから、これまた以前紹介しましたオーデマ ピゲのような腕時計にもマッチするのです。
 
生地は一番オーソドックスなサージを使用。ダブルはシングルタイプよりも布の分量を多く使うため、より華やかでフォーマルな印象に見えるのが特徴です。サイドベンツでオーセンティックな仕立てのこのモデルは、かのチャールズ公が乗馬のときに着用していたモデルを参考にオーダーしました。8ボタンのブレザーというのはボタン数が多いので、身長が高くないと似合わない印象があるのですが、コンパクトにまとめることで177cmの自分でも着こなしやすようにアレンジしています。また、構築的でありながらも、極限まで薄い肩パッドにしていますので、ダブルに手を出すのに抵抗がある方でもPコートを着こなすような感覚でもカジュアルにも取り入れられますし、どんなシーンでも通用する優秀なジャケットなのです。

また、細かいところではありますが、実は金属ボタンというのは自重で下を向いてしまいがちなんです。ですが、このボタンは生地の中に埋め込む形で縫い付けられているので、ボタンを閉めていないときでも垂れ下がらずキッチリ正面を向いてくれます。こういったさり気ないディテールにこだわりが見られるのも魅力的です。

ネイビーブレザーは、白いシャツ×グレーのパンツの着こなしにも合いますし、ジーンズに合わせても良し。冬時期でしたらネイビーのタートルネックのニットにネイビーのパンツを合わせても格好良く決まりますし、クルーズの際の船上にもよく似合うジャケットです。金ボタンに存在感があり印象的なので、 チーフを挿したりはせず、シンプルに着こなすのがお勧めですね。

当時12万円くらいでオーダーしたのですが、10年以上経った今も現役ですし、オーセンティックに仕立てたからこそ古びることなく今後も長く着ていくことができる優秀なワードローブのひとつです。初期投資はかかりますが、自分の体型とスタイルにあったオーセンティックな一着を仕立てれば、経済的 かつシンプルで美しいスタイルを生み出すことができますので、ぜひ一着仕立てみてはいかがですか?

Photo:Yasuhisa Takenouchi
Text:FORZA STYLE

エコラグ-Hoshipedia
「エコラグ」とは、エコノミック・ラグジュアリーの略。economic luxury。極めて経済的だが、上質さやエレガンスは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた造語。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは高額でも、白シャツや白無地のTシャツのように常に白いまま清潔に着たい消耗品は、高額なものよりもコストパフォーマンスを重視するというスタイル。パテック・フィリップの腕時計やジョン・ロブの靴と、カミチャニスタやデッコーロの白シャツ、GAPの白無地のTシャツは干場にとっては同じ。一点豪華主義とも違う。干場が敬愛するブルース・リー先生が提唱した無駄を排した最短の動き(エコノミック モーション)で相手を倒すジークンドーのように、経済的で盛り過ぎない、かつ無駄のないシンプルで上質なスタイルを指す。







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